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ニコンは、ワンオペ撮影の操作性と高い光学性能を追求した動画制作の可能性を拡げるパワーズームレンズ「NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ」を2025年4月に発売する。2月18日より予約受付を開始する。同社オンラインストアでの販売価格は税込368,500円。
NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZは、動画撮影用に最適化されたパワーズームレンズ。機動性や機材の最小限化、設置の簡便さを求められるワンマンオペレーションで撮影を行うビデオグラファーをサポートする。ズームレバーにより28mmから135mmの焦点距離域を滑らかにズーミング可能。動きの速いアクションシーンにも対応して素早く撮影できるとしている。
また、対応カメラとの組み合わせ時にはハイレゾズームを使用可能。Z9またはZ8での4K動画撮影時、ハイレゾズームを使用することで焦点距離270mm相当の画角を得ることができ、より遠くの被写体を撮影できる。さらに遠隔ズーム操作にも対応。PC・タブレット・スマートフォンで遠く離れた位置からズーム操作を行える。
ワンオペ撮影現場でビデオグラファーをサポート
使用頻度の高い焦点距離28-135mmをカバー
レンズ交換をすることなく使用頻度の高い28-135mmの焦点距離を1本でカバー。ロケの時間やカメラバッグのスペースを節約できる。ドキュメンタリーの撮影では広角と望遠を素早く切り換えることで、思いがけず訪れた撮影チャンスにも素早く対応できる。またインタビューの撮影ではワイドからクローズアップまで、このレンズ1本で被写体を様々なフレーミングで捉えて撮影が行える。
撮影サンプル
イーズイン、イーズアウトも可能なスムーズで正確なズーミング
NIKKOR Zレンズ初の28-135mmという焦点距離域を備え、ズーミング中の速度を変化させるイーズイン、イーズアウトも可能。滑らかで正確なズーム操作ができ、ズーミング前後のフレーミングや構図の自由度が高まる。外付けの電動ズームユニットを使用することなく、滑らかなプッシュインやトランジションを加えた映像を撮影できる。
ニーズに合わせてカスタマイズ可能なズーム機能
ズーミング速度は11段階から選択可能。インタビュー中はゆっくりとズーミングしたり、離れた場所で起こった予想外のアクションは高速ズームで捉えたりと、シーンに応じて適切なズーミングが行える。
ズームレバーによるズーミングだけでなく、カメラから機能を割り当てたL-Fnボタンによるズーミングも可能。広角端から望遠端までズーム位置を移動するために必要なズームリングを回す角度や、回転方向をカスタマイズすることもできる。
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対応カメラとの組み合わせで望遠域を伸張できるハイレゾズーム
対応カメラとの組み合わせで、最大2倍の望遠撮影が可能。Z9やZ8での4K撮影時には270mm相当、Z6IIIでは最大1.4倍(189mm相当)の望遠撮影が可能だ。通常のデジタルズームと異なり、被写界深度を維持でき、解像度を損なうことがないため、ポストプロダクションでデジタルズームを使用するよりも高画質を実現できるという。
パワーズームとハイレゾズームを一連の動作として作動できるパワー/ハイレゾズーム連携に対応。エクステンド式の場合、光学ズームが可能な範囲ではパワーズームでズーミングを行い、光学ズームの倍率を超えた範囲ではハイレゾズームでズーミングを行う。また、シンクロ式は、パワーズームとハイレゾズームを同時に行う方式で、途中でズーミング動作が途切れることがないため、滑らかなズーミングが可能。
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ダイナミックな接写を可能にする最短撮影距離
広角端の28mmから50mmまでの最短撮影距離は0.34m。望遠側135mmでは最短撮影距離0.57m。ダイナミックなクローズアップショットを撮影でき、カットやアングルの幅が広がる。
重心移動を最小限に抑えるインターナルズーム機構
ズーミング時の重心移動を最小限に抑えるインターナルズーム機構を採用。広角端から望遠端までのズーミング時の重心の移動も約2mmに抑えている。ジンバルでの撮影時もバランスを崩すことなくズーミングが可能だ。
リモート撮影システムと動画撮影用アクセサリーへ対応
マットボックスとフォローフォーカスに対応
業務用の動画撮影用のアクセサリーに対応しており、映像制作者はワンオペでも思いどおりに撮影可能だ。レンズ先端はマットボックスを装着しやすい形状に設計。ハレーションやフレアを防ぎたい明るい条件や、照明を使うインタビュー撮影などでマットボックスをスムーズに利用できる。
加えてマットボックス使用時にも、NDフィルターやプロミストフィルターなどの各種フィルターを併用可能。また、フォローフォーカスの使用を考慮して、フォーカスリングはギアモジュール0.8に対応。より正確かつスムーズにマニュアルフォーカスができ、ドキュメンタリー撮影などでより思い通りのピント合わせが行える。
フィルター操作窓付き角型レンズフード
専用の角型レンズフードHB-116が付属。レンズに入る光の量と方向をコントロールし、ゴーストやフレアを最小限に抑えることができる。また、フードにはフィルター操作窓があり、フードを外すことなく可変NDフィルターやその他の回転式フィルターを調整できる。目的に合わせて、窓が上部または下部になるように取り付けることができる。
![250213_NIKKOR-Z28-135_04](https://jp.static.pronews.com/pronewscore/wp-content/uploads/2025/02/250213_NIKKOR-Z28-135_04.jpg)
遠隔ズーム操作とズーム位置の記録・呼び出しが可能
テザー撮影用ソフトウェアNX TetherをインストールしたPC、またはNX FieldやSnapBridgeをダウンロードしたタブレットやスマートフォンを使って、遠隔でズーム操作が可能。ズーム操作で機材に触れることで構図がずれるのを防ぎたい時に便利だ。また、ズーム位置をあらかじめ登録しておき、呼び出し機能でその位置へと移動させることが可能。狙った画角や構図に素早く切り換えて撮影ができる。
高精細8K解像度を実現する動画制作を考慮した光学性能
高画質な動画を撮影できる光学設計
これまでのNIKKOR Z レンズとは異なる動画撮影に特化した光学設計基準を採用。複雑なディテールを持つ被写体や情報量の多い風景などを、撮って出しでも高画質に再現できる。外付けの電動ズームユニットを付けずにパワーズームができ、機動性の高い照明セットで撮影が可能だ。高品質の8K動画を撮影し、ポストプロダクションでクロップを行った場合も高いクオリティーの動画を得られる。
高画質を支える優れたレンズコーティング
画質や機能性の向上につながる2種類のレンズコーティングを採用。メソアモルファスコートを施し、様々な入射光に起因するゴーストやフレアを大幅に低減し日差しや照明の光など、強い光源があるシーンでも抜けの良いクリアーな画像が得られる。また、レンズの最前面には防汚性能に優れたフッ素コートを施している。汚れが付着しにくく、付着した場合も簡単に拭き取れるため、フィルター取り外し時に不用意にレンズに指が触れてしまっても安心だ。
動画撮影に最適な設計
プロフェッショナルの撮影現場で使いやすいレンズデザイン
![250213_NIKKOR-Z28-135_02](https://jp.static.pronews.com/pronewscore/wp-content/uploads/2025/02/250213_NIKKOR-Z28-135_02.jpg)
プロフェッショナルの現場での使用を意識して動画撮影に特化したレンズデザインを採用。レンズマウント部周辺にはニコンイエローのリングをあしらっている。フォーカスリングとズームリングには異なるローレット形状を採用しており、触っただけで簡単に識別できる。また、フォーカスリング、ズームリングともにフォローフォーカスに対応。さらに、Z9装着時に三脚座とカメラの底面がぴったり揃うため、干渉することなくロングプレートに取り付けが可能だ。
ワンオペ撮影時もスムーズな操作で自然な映像表現が可能
フォーカスブリージングを効果的に抑制しているため、ピント位置を変更しても画角が変わらない自然な映像が得られる。また、STM(ステッピングモーター)の搭載により、高速かつ静粛なAFを実現している。
マニュアルフォーカス時にはリニア操作が可能で、フォーカスリングやコントロールリングを回す速さに関係なく、回転量に応じた一定の量でピントを移動することができる。レンズの側面と上面には機能割り当てが可能な2つのL-Fnボタンを搭載。縦位置撮影時でもスムーズな設定変更が可能だ。
高い防塵・防滴性能を発揮
防塵・防滴性能に配慮した設計で、レンズ内部に埃や水滴の侵入を防ぐシーリングを施している。ただし、すべての条件で完全な防塵・防滴を保証するものではない。
仕様
焦点距離 | 28mm–135mm |
最大口径比 | 1:4 |
レンズ構成 | 13群18枚(EDレンズ3 枚、ED非球面レンズ 1枚、非球面レンズ4枚、 メソアモルファスコートあり、最前面のレンズ面にフッ素コートあり) |
画角 | 18°10′-75°(撮像範囲 フルサイズ/FXフォーマット) 12°-53°(撮像範囲 APS-Cサイズ/DXフォーマット) |
ピント合わせ | IF(インターナルフォーカス)方式 |
最短撮影距離 | ・焦点距離28mm時:撮像面から0.34m ・焦点距離35mm時:撮像面から0.34m ・焦点距離50mm時:撮像面から0.34m ・焦点距離70mm時:撮像面から0.39m ・焦点距離85mm時:撮像面から0.43m ・焦点距離105mm時:撮像面から0.49m ・焦点距離135mm時:撮像面から0.57m |
最大撮影倍率 | 0.25倍(焦点距離55~135mm) |
絞り羽根枚数 | 9枚(円形絞り) |
絞り方式 | 電磁絞りによる自動絞り |
最大絞り | f/4 |
最小絞り | f/22 |
アタッチメントサイズ(フィルターサイズ) | 95mm(P=1.0mm) |
寸法 | 約105mm(最大径)×177.5mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約1210g(三脚座を含む) 約1120g(三脚座なし) |
付属品 | ・レンズキャップ95mm LC-95B(スプリング式) ・裏ぶた LF-N1 ・レンズフード HB-116 ・レンズケース CL-C5 |
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