富士フイルムは、ラージフォーマットセンサーを搭載したGFXシリーズの最新モデルとして、「FUJIFILM GFX100RF」を2025年4月10日より発売する。

GFX100RFは、1億2百万画素高速センサーGFX 102MP CMOS IIと最新の高速画像処理エンジンX-Processor 5を搭載した、GFXシリーズ初となるレンズ一体型デジタルカメラ。レンズや本体の設計を徹底的に見直し、レンズ一体型ながらGFXシリーズでは最軽量となる、質量約735gを実現。異次元の高画質での撮影体験をより多くのユーザーへ提供する。

ブラック
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シルバー
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GFX100RFには、同社が長年提供してきた写真フィルムおよびアナログカメラに由来する9種類のアスペクト比を切り換え可能なアスペクト比切換ダイヤルが初めて搭載された。このダイヤルにより、被写体および撮影意図に応じたアスペクト比の選択が操作によって可能となる。

また、GFX100RFでは、同社として初めてアルミニウム削り出し加工が施されたカメラ軍艦部が採用された。レンズリング、ダイヤル類、底面プレートを含む細部部品にも同様の加工が施され、カメラを手にした際の金属質感およびデザインの統一感が向上している。

新開発の35mmF4レンズ(35mm判換算28mm相当)は、汎用性の高い画角を提供し、最新のAI技術による被写体検出AFおよび高速・高精度AF機能と組み合わせることで、多様な撮影シーンにおいて性能を発揮する。

GFX100RFは、同社が長年にわたり写真文化の発展に貢献してきた歴史と、最新技術およびデザインを統合した製品としている。

ラージフォーマットによる異次元の高画質を、圧倒的なコンパクトボディで実現

GFXシリーズにおいて、質量約735gは最軽量である。小型化および軽量化を実現するため、新規にレンズが開発され、カメラボディ内部構造の徹底的な見直しと最適化が実施された。レンズ一体型デジタルカメラとして、従来のGFXシリーズ最軽量モデルであったGFX50Rの質量775g(ボディのみ)と比較して、大幅な軽量化が認められる。

1億2百万画素ラージフォーマットセンサーGFX 102MP CMOS IIと高速画像処理エンジンX-Processor 5が搭載されている。新規開発レンズおよび色再現技術により、GFXシリーズ特有の描写性能が実現されている。GFX 102MP CMOS IIは、画素構造およびマイクロレンズの進化によって、広いダイナミックレンジ、低ノイズ撮影、周辺画質の向上、AF精度の向上が認められ、GFXシリーズにおける高画質化が実現されている。

ラージフォーマットの魅力をさらに引き出す充実の機能とプロダクトデザイン

同社のデジタルカメラにおいて、カメラの軍艦部が初めてアルミニウムからの切削加工のみで製造された。レンズリング、ダイヤル類、底面プレートを含む細部にいたるまで、精密なアルミニウム削り出し加工が施されている。これにより、カメラを手にした際の金属の質感およびデザインの統一感が向上した。結果として、カメラ本体およびダイヤルの存在感が強調され、高級機に相応しい洗練された外観が実現されている。

細部にいたるまで高いデザイン性を実現
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金属の塊から各部品を丁寧に切削
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カメラ背面上部に、同社初のアスペクト比切換ダイヤルが搭載された。このダイヤルにより、同社が創業以来、静止画および動画フォーマットとして提供してきた9種類のアスペクト比を、操作によって切り換えることが可能。今回、新たに3:4と17:6のアスペクト比が追加された。被写体および撮影意図に応じたアスペクト比の選択は、ラージフォーマットにおける撮影体験の要素となる。

1億200万画素の高画素を生かしたデジタルテレコン機能をさらに使いやすくするため、カメラ正面にデジタルテレコン切換レバーを搭載。レバー操作で素早く直感的に画角を選択できる。35mm(35mm判換算28mm)で設計された画角を45mm(35mm判換算36mm)相当、63mm(35mm判換算50mm)相当、80mm(35mm判換算63mm)相当の画角へ3段階にわたって切り換え可能で、さまざまな撮影シーンに柔軟に対応する。

アスペクト比切換ダイヤルを搭載
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デジタルテレコン切換レバー搭載
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3.15型210万ドット2軸チルト液晶モニターが新たに採用され、モニターのアスペクト比3:2に合わせた撮影時アイコンの最適配置を行うユーザーインターフェースが搭載された。これにより、撮影における視覚的な没入感が向上している。

さらに、アスペクト比に応じた撮影範囲外の半透明表示またはライン表示を行うサラウンドビュー機能が新搭載された。ファインダーを覗きながら、レバー操作により表示の切り換えが可能であり、電子ビューファインダーを使用しながらも、光学ビューファインダーと同様にフレーム外を意識した撮影体験を提供する。

3.15型210万ドット2軸チルト液晶新規採用
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サラウンドビュー機能を搭載
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35mmF4専用レンズ一体設計が叶える、小型化と卓越した描写性能

GFX100RF専用の35mmF4レンズが新規開発された。レンズシャッター方式を採用したレンズ一体型設計により、バックフォーカスが短縮された。この結果生じたスペースを活用し、レンズおよびカメラ構成部品の配置が最適化され、小型化が実現された。

35mm(35mm判換算28mm相当)の画角は、風景、旅行、スナップ、ポートレートを含む多岐にわたる撮影シーンに対応可能である。小型化による機動性向上は、撮影の自由度を高める。

2枚の非球面レンズを含む8群10枚のレンズ構成は、球面収差や像面湾曲を抑制し、解像性能を発揮する。曲率の大きいレンズに最適化されたナノGIコーティングにより、レンズ周辺部における光の反射が抑制され、解像性能が向上した。

レンズ先端から最短20cmまでの近接撮影が可能であり、小型軽量ボディ設計は、被写体への接近を容易にする。GFXシリーズとして初めて、カメラ内部に4段分のNDフィルターが搭載され、高光量環境での開放撮影および低速シャッター撮影に対応する。シャッター速度に関わらずフラッシュ撮影を可能とするレンズシャッターにより、屋外日中撮影におけるシャッタースピードの自由度が向上し、表現の幅が拡大する。

高速・高精度AFから4K30P動画撮影まで、幅広いシーンで活躍する高いパフォーマンス性能

アルゴリズムの更新によりAF予測機能および顔・瞳AFが向上している。ディープラーニング技術を活用したAI被写体検出AFにより、動物、車両、鳥、飛行機等の被写体認識が可能。動画撮影においてはトラッキングAF機能が強化され、タッチ操作による被写体追尾が可能。静止画および動画の両方において、被写体の追従性能が向上している。

ファインダー倍率0.84倍、576万ドットの高倍率・高精細EVFが搭載されている。ファインダー使用時において、瞳の位置ずれに起因する像流れおよび歪みが抑制され、視認性が向上している。

毎秒30フレームの4K30P 4:2:2 10bit動画撮影に対応している。ISO100の常用感度設定において、広いダイナミックレンジおよび低ノイズ撮影が可能。また、13+stopのF-Log2により、階調豊かな映像表現およびポストプロダクションにおける柔軟性が提供される。

クラウドサービスFrame.io Camera to Cloudに対応している。動画および静止画ファイルを直接Frame.ioへアップロードすることが可能であり、撮影から編集までのワークフローが短縮される。

実用性と洗練されたデザインが融合した、製品の魅力をさらに引き立てる同梱アクセサリ

プロテクトフィルターPRF-49が同梱されている。専用アダプターリングとの組み合わせにより、防塵・防滴性能が実現され、小雨や埃の多い環境下での使用が可能。精密なアルミニウム切削加工による専用レンズフードおよび専用アダプターリングが同梱されており、デザインと遮光性が両立されている。GFXシリーズとして初めて、デザイン性の高いロープタイプのショルダーストラップが同梱され、カメラデザインが強調される。

専用レンズフードと専用アダプターリングを同梱