パナソニックは、LUMIX Sシリーズの「S1RII」「S1II」「S1IIE」とレンズ3本、並びにアプリケーション「LUMIX Lab」「LUMIX Flow」のファームウェアアップデートを発表した。デジタルカメラ サポートサイトよりダウンロード可能。対象機種・アプリ、ソフトウェア公開日、バージョンは以下の通り。

■Sシリーズ 2025年ファームウェアアップデート予定

  • DC-S1RM2:Ver.1.2
  • DC-S1M2:Ver.1.1
  • DC-S1M2ES:Ver.1.1

■Sシリーズレンズ 5月14日(水)公開

  • S-R24105:Ver.2.0
  • S-R2060:Ver.2.0
  • S-X50:Ver.2.0

■アプリ 5月14日(水)公開

  • LUMIX Lab:Ver.1.5
  • LUMIX Flow:Ver.1.1

S1RII/S1II/S1IIE本体に関しては、2025年中のファームウェアアップデートが予定されている。その他のレンズとアプリケーションについては、情報公開と同時にソフトウェアのダウンロードが可能となり、その効果を実感できる。

カメラ3機種共通のアップデート(2025年に実施予定)

2025年に実施が予定されているカメラ3機種「S1RII」「S1II」「S1IIE」共通のファームウェアアップデートについて説明する。

■ARRI LogC3対応

  • フォトスタイルに「ARRI LogC3」が追加(別売りのアップグレードソフトウェアキー:SFU3Aを使用)
    ‐豊富なARRI Lookを用いた映像制作が可能
    ‐さまざまな視聴デバイスに対応できる制作ワークフロー
    ‐ARRI社のシネマカメラと組み合わせた映像制作

■AF枠の色変え対応

  • AF枠の色を変更可能(色数は10色)

■フレーム同時表示機能の追加

  • 3つまで任意のフレームを表示が可能

アップデートの一つとして、ソフトウェアキー「SFU3A」を使用することで、フォトスタイルに「ARRI LogC3」が追加される。ARRI LogC3への対応により、多様なARRI Lookを用いた映像制作が可能になる。これは、様々な視聴デバイスに対応できる制作ワークフローや、ARRI社のシネマカメラと組み合わせた映像制作にも対応するものである。

その他に、フレーム同時表示機能が追加される。この機能により、最大3つまでの任意のフレームを同時に表示できるようになる。

「S1RII」ファームウェアアップデート(2025年に実施予定)

S1IIおよびS1IIEに実装されている機能は、アップデートによりS1RIIにも搭載される予定である。

  • フォーカスリングのコントロールリング化に対応(AF時においてフォーカスリングへの機能割当が可能)
  • フォーカスリングの回転方向を選択可能(フォーカスリングの回転方向を任意の方向に割当可能)
  • 自動認識の強化(「人物」の部位選択肢に「アーバンスポーツ」を追加)
  • LUMIX用スマートフォンアプリ「LUMIX Flow」の機能強化に対応
    外部モニター機能使用時、カメラと無線接続(Wi-Fi)
    外部モニター(USB)のライブビューを、別デバイスに無線で転送できるミラーリングモニター機能
    外部モニター機能で表示できる項目の追加(カメラのバッテリー残量、フォルスカラーなどの撮影補助機能)
  • HEIFの記録形式に対応(新しい静止画ファイル規格であるHEIFファイルに対応、HLGフォトに対応)
  • SD/CFexpress Type B記録データのSSDへのダイレクトバックアップ
  • DJI ワイヤレスコントロール対応

S1RIIにおいて、フォーカスリングのファンクション割り当ておよび回転方向選択、並びに自動認識のアーバンスポーツ撮影への対応が予定されている。

LUMIX Flowにおいては、Wi-Fiによる無線接続、iPad OSへの対応、カメラ本体バッテリー残量のアプリ画面表示が実現される。

また、SDカードおよびCFexpressカードの記録データをカメラ内部のSSDへ直接書き込む機能が搭載される。DJIのワイヤレスコントロールにも対応し、これまで有線接続で行っていた操作が無線で行えるようになる。

Sレンズシリーズファームウェアアップデート(5月14日公開)

  • フォーカスリングのコントロールリング化に対応
  • フォーカスリングの回転方向を選択可能

対応レンズシリーズ3本(20-60mm、24-105mm、S PRO 50mm)において、ファンクション割り当ておよび回転方向選択が可能となる。

App関連アップデート(5月14日公開)

■LUMIX Lab

  • S1II/S1IIEへの対応
  • HEIFの転送に対応
  • HEIF形式の編集に対応
  • アプリの表示および操作性の改善

■LUMIX Flow

  • S1II/S1IIEへの対応
  • スマートフォンとカメラの無線接続(Wi-Fi)
  • ミラーリングモニター機能
  • 外部モニター機能で表示できる項目の追加
  • iPad OS(15.4~18)に対応
  • 「LUMIXモード」のミュージックビデオ撮影時、音源再生しながらの動画記録
  • 出力したXMLファイルのFinal Cut Pro対応

アプリケーション関連では、LUMIX LabがHEIF転送に対応し、LUMIX Flowにおいては、フォルスカラー表示、AF枠サイズ変更、ディレクターモニター機能、ベクトルスコープ等の画面表示機能が追加される。