
Appleは、ビート作成や制作にパワーをもたらすMacとiPadのための新しいLogic Proのアップデートを発表した。Logic Pro 11.2のリリースは無償アップデートとして提供される。
今回のアップデートにより、Stem Splitterや、Flashback Captureなどの新機能が強化され、ヒップホップやエレクトロニックミュージックの制作を新たなレベルへと引き上げるとしている。
革新的なStem Splitter機能は、さらに優れた音の忠実度を実現するほか、ギターとピアノをステムに分離できる。Flashback Captureを使うと、感動的なパフォーマンスを録音し忘れた場合でも、それを取得して復元可能だ。また、Dancefloor Rushなどのエネルギッシュな新しいサウンドパックにより、ビートメーカーは新たなループやキットを使って、次のトラックを盛り上げることができる。
Stem Splitterが音の忠実度の向上と新たなステムを実現
アップデートされたStem Splitterでは、古い録音やデモからより詳細な部分を抽出できるほか、ギターとピアノのステムへの対応が加わる。プロデューサーはプリセットを使って、アカペラ、楽器、ボーカルと楽器など、一般的なステムのバリエーションを簡単に選択できる。さらに、新しいサブミックス機能により、例えばボーカルを削除して楽器のトラックを作成したり、カスタムのリミックスのためにドラムとベースを抜き出したりと、オーディオの好きな部分だけを簡単に書き出すことができる。

Flashback Captureであらゆる瞬間を呼び戻す
Flashback Captureを使うと、アーティストは心に残るパフォーマンスを録音し忘れた場合でも、それを取り戻すことができる。ユーザーはキーコマンドまたはカスタムのコントロールバーボタンを使って、MIDIやオーディオのパフォーマンスをすぐに復元できる。サイクルモードを有効にすると、ミュージシャンは複数のテイクを即興で行うことができ、Flashback Captureがそれぞれのパスをテイクフォルダに自動でまとめる。

新しいサウンドパックで音楽制作を強化
Logic Proに音楽制作を強化する新しいサウンドパックが加わる。MacとiPadのための最新のサウンドパックであるDancefloor Rushは、エキスパートが手がけたドラムアンドベースサウンドの世界を特徴とし、400を超えるダイナミックなループや力強いドラムキット、カスタムのLive Loopsグリッドを備える。
また、今回のアップデートでは、MacのためのLogic Proに2つの新しいサウンドパック、Magnetic ImperfectionsとTosin Abasiも導入される。Magnetic Imperfectionsは、アナログテープの加工されていない荒削りな特徴を捉えた独自の質感をもたらし、一方Tosin Abasiサウンドパックは、ブティックアンプやユニークなエフェクト、独特のピッキングテクニック、そしてこのアーティストの特徴的なリフにより、プログレッシブメタルのギターの魅力を発揮する。

Learn MIDIがiPadに登場し、Logic Proにシームレスに統合
Learn MIDIがiPadで利用可能になり、ユーザーはコントロールを自分で管理できるようになる。MIDIデバイスの好きなノブやフェーダー、ボタンを簡単に割り当てて、プラグイン、音源、その他のLogic Pro内の自動化可能なパラメータをコントロールできる。Learn MIDIの直感的なインターフェイスとリアルタイムの視覚的フィードバックにより、ユーザーはすばやくカスタムの割り当てを作成したり、利用可能なコントロールを確認することができ、制作フローが途切れることがない。

Macで創造力を強化するその他の機能
Apple Intelligenceによる作文ツールが、ノートパッドに組み込まれる。ユーザーが文をより表現豊かにしたい時や書き直しの手助けが必要な時、さらには曲の歌詞などを直接その場で共同作業したい時、さらに柔軟に、自在に文章を作成できるようになる。
新しい検索および選択の機能を使って規模の大きなプロジェクトを管理することができ、トラック名やトラック番号でトラックを簡単に見つけて選択が可能だ。

