
Blackmagic Designによると、Migrate Soundが2月に「The Masked Singer」、「The Floor」、「Next Level Chef」、「9-1-1:Lone Star」、「Special Forces: World’s Toughest Test」、「Extracted」、「レゴ マスターズ」などのFOXテレビの人気番組の宣伝用ラジオCMの制作にDaVinci Resolve StudioのFairlightを使用したという。
バイリンガルのフランス系アメリカ人サウンドデザイナーのローラン・ジョウベン氏が経営するMigrate Soundは、カリフォルニア州サンタクラリタにあるレコーディング兼オーディオポストプロダクションスタジオだ。ナレーション、会話、グループ、サウンドエフェクト、サウンドデザインおよびミキシング、リモートやロケ先での録音、映像へのミックス(ステレオとサラウンド)、コピーライティング、翻訳、改作などのオーディオ録音を専門としている。1996年以来Fairlightを使用している同氏は、先日スタジオを大幅にアップグレードし、DaVinci Resolve Studioへの移行、Fairlight Desktop Audio EditorおよびFairlight Console Channel Faderの導入を行った。
テレビや配信ネットワークから映画スタジオや広告代理店まで、幅広い顧客を抱える同社が扱うプロジェクトの多くは、FOX、Amazon Prime、Hallmark、Audibleなどに対するラジオCMの制作が伴う。

ジョウベン氏は、次のようにコメントしている。
ジョウベン氏:コメディ、ドラマ、リアリティ番組、エンターテイメントやコンテスト番組、アニメーションなど、様々なジャンルにわたって、年間30~40本のCMを制作しています。
30年近くこの仕事をしているので、私にとってはごく自然なことですが、CMの制作には、優れた直感と、番組の一話全体を30秒に凝縮する能力が求められます。ラジオCMの制作は、高い音質を維持し、ブランディングに関する指示を守りながら、非常に短い時間枠内で、明確で説得力のあるメッセージを伝え、瞬時に注目を集めることが重要です。
メッセージ全体を30秒以内に収めるのは非常に難しい場合があります。ネットワークからはクリエイティブ面に関する指示を受けますが、その中には絶対に短くできないフレーズも含まれています。DaVinci Resolve Studioでは、番組のナレーションやサウンドバイトを時間的に圧縮できるので、大変助けられています。これは瞬時に実行され、極めて高速かつ正確で、新しいクリップを作成する必要はありません。

DaVinci Resolve StudioのAIベースのノイズ除去と音声分離も同氏は気に入っているという。
ジョウベン氏:まるで魔法の杖のようです。テレビ番組からのサウンドバイトには多くのノイズが含まれている場合があります。屋外でのシーンには背景の雑音が含まれています。テレビでは映像があるので問題ありませんが、ラジオでは混乱の原因となります。気が散るノイズを手動で除去することにはかなり熟練していますが、音声分離ツールのおかげで仕事がずっと楽になりました。
こういった技術の進歩が、スタジオのアップグレードを決めた理由だと同氏はコメントしている。
ジョウベン氏:スタジオのアップグレードには少し躊躇していました。オリジナルのFairlightシステムは特に問題なく機能していたので、急いで新しいものを導入する必要はないと考えていました。しかし、自分の事業、あるいはどんな事業にとっても、最新のテクノロジーに精通しておくことは重要であると気づきました。自分のスタジオが、業界における最新の設備、機能、互換性を備えているようにしたいと考え、思い切ってアップグレードしました。
スタジオのアップグレードは投資であるので、経営者として、それによって収益が得られ、翌朝には確実に稼働するという安心感が得られるものである必要があります。作業している部屋で問題があっても、別の部屋に移動できる余裕はありません。スタジオが機能しなくなったら、私の事業も機能しなくなります。私にとって最も重要なのは信頼性とサポートです。その点では、Blackmagic Designには満足しています。


