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Live Extreme Encoder

株式会社コルグは、インターネット動画配信システム「Live Extreme」の次期バージョンにおいて、世界で初めて次世代イマーシブ・オーディオ・コーデック「Auro-Cx」の配信に対応する。

コルグが2020年9月に発表したインターネット動画配信システムLive Extremeは、オーディオ・クロックを配信システムの軸とした「オーディオ・ファースト思想」や、ロスレス/ハイレゾ・オーディオに対応した高い音質が好評で、これまでに200公演以上のコンサートやイベントの配信に採用されてきた。

2023年以降、「AURO-3D(Auro Codec)」や「Dolby Atmos」、「MPEG-H 3D Audio」によるイマーシブ・オーディオ配信機能も順次追加し、すでに多くの配信で利用されている。

コルグは、Live Extremeの次期バージョンであるv1.17(今夏リリース予定)に、AURO-3Dの次世代コーデックであるAuro-Cxのライブ配信機能、および「Auro-Headphones」によるバイノーラル・エンコーディング機能を搭載する。

Auro-Cxは、最大22.2chにも対応したイマーシブ・オーディオ符号方式で、ハイレゾ・ロスレスから、ニアロスレス、低ビットレート圧縮まで、幅広く対応している。また、独自のABR(Adaptive Bitrate)技術によって、これらのデータ間をシームレスに繋げて再生することができるため、ハイレゾ音質と再生安定性を両立させることができる"インターネット配信に最適なフォーマット"と見込まれているという。

Auro-Headphonesは、AURO-3Dをヘッドホンで体験するために開発されたバイノーラル・エンコーディング技術で、Auro-Cx配信はもちろんのこと、通常のFLAC配信でも利用可能なため、あらゆる環境でAURO-3Dの素晴らしさを体験できるという。

Live Extremeに新たにAuro-CxやAuro Headphonesが加わることで、高音質配信やイマーシブ・オーディオ配信のさらなる普及が見込まれるとしている。

Live ExtremeにおけるAuro-Cxの配信仕様

配信方式 HLS、MPEG-DASH
配信形式 ライブ配信
疑似ライブ配信(収録済みコンテンツのライブ配信)
オンデマンド配信
動画 コーデック H.264 (High Profile)、H.265 (Main Profile、Main 10 Profile)
解像度 最大4K UHD (3840×2160、60fps)
HDRフォーマット HDR10、HLG
ビットレート 最大65Mbps (4段階のAdaptive Bitrate配信に対応)
音声 コーデック Auro-Cx
サンプルレート 44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHz
圧縮タイプ Lossless、Transparent、Lossy (7段階のAdaptive Bitrate配信に対応)
チャンネル・ベース 2ch、5.1ch、7.1ch、Auro 9.1、Auro 10.1、Auro 11.1、Auro 13.1、9.1.6ch、22.2ch

Live ExtremeにおけるAuro-Headphones仕様

サンプルレート 44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHz
チャンネル・レイアウト 2ch、5.1ch、7.1ch、Auro 9.1、Auro 10.1、Auro 11.1、Auro 13.1、9.1.6ch、22.2ch
ルーム・プリセット Home Cinema、Lounge、Movie Theater、Concert Hall

「OTOTEN 2025」 コルグ出展概要

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6月21日~22日に東京国際フォーラムにて開催される「OTOTEN 2025」のコルグ・ブースでは、Auro-Cxを搭載したライブ配信エンコーダー「Live Extreme Encoder v1.17」をデモ展示予定だ。

開催日時 6月21日(土)、22日(日)10:00~19:00(22日は17:00まで)
場所 東京国際フォーラム ガラス棟B1F
展示内容 Live Extreme Encoder v1.17
4Kテレビと5.1.4chスピーカー・セットアップによるデモコンテンツの再生
OTOTEN会場からLive Extremeにて生配信されている「オーディオ協会セミナー」の視聴
ポータブル・レコードプレーヤー「KORG handytraxx」3機種の展示
ヒーリング・サウンド・インテリア「KORG ON・YU」の展示
KORGグッズの展示、販売
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ON・YU
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handytraxx play

また、6月21日には、Live Extremeの開発者である大石耕史氏によるイマーシブ・オーディオ・セミナーも予定している。

近年、コンサートのインターネット・ライブ配信が盛んに行われるようになったが、一般的なステレオではなく、イマーシブ・オーディオで配信することで、コンサート会場の響きをより忠実に家庭に届けることが可能となる。

本講演では「AURO-3D」「Dolby Atmos」「MPEG-H 3D Audio」など各フォーマットの特長を技術解説するとともに、各配信サービスや各社STBデバイスにおける対応状況や音質の違いを紹介する。加えて「Live Extreme」を使ったイマーシブ・オーディオ配信の実例紹介、コンテンツの比較視聴、さらに次世代イマーシブ・オーディオ・コーデックであるAuro-Cxについても解説する。

開催日時 6月21日(土)14:30~15:30
場所 東京国際フォーラム 4F G410
講演内容 「イマーシブ・オーディオ・ライブ・ストリーミングの最新事情」/大石耕史氏:(株式会社コルグ 取締役)