
TASCAMは、デジタルミキサー「TASCAM Sonicview 24」および「TASCAM Sonicview 16」のファームウェアV2.2を公開した。同社Webサイトのサポートページ「TASCAM Sonicview 24」、「TASCAM Sonicview 16」から無償でダウンロード可能。
ファームウェアV2.2では、Ember+コマンドを大幅に追加しプロトコルの公開やルーティングマトリクス画面の追加、ユーザーキーの拡張などユーザビリティを大幅に向上させ、さらなる利便性とシステムへの柔軟性を高めたミキシングコンソールへと進化する。
主なアップデート内容は以下の通り。
- Ember+プロトコルによる外部制御にほぼすべての機能が対応(「Mixing Station」アプリ対応予定)
- ルーティングマトリクス画面を追加
- Port to Port ダイレクトルーティング
- 最大64個まで拡張可能なユーザーキー
- ユーザーキーライブラリーを追加
- インプットソースA/B切替機能
- DCAスピルオーバー機能の追加
- バスアサインビュー画面の追加
- EQのパラメーターの並びをTypeA/B/Cから選べるように変更
- Monitor Lock機能の追加
アップデート内容の詳細
Ember+外部制御プロトコルを公開
Ember+による外部制御プロトコルの公開により、外部からほぼ全てのファンクションの遠隔操作が可能になる。放送業務や設備用途におけるリモート制御による様々なシステムとの親和性を高め、今後、その中核となり得る柔軟性が加わる。
また、2025年夏に多くのデジタルミキサーに対応しているサードパーティーのリモートコントロールアプリ「Mixing Station」の「TASCAM Sonicview」対応が予定されている。これにより、ステージ上などで各演奏者がiOS、Androidデバイスを使用して自分のモニターミックスを調整するといった運用が可能になる。
新たに追加されたルーティングマトリクス画面
視認性と操作性に優れたルーティングマトリクス画面を新たに追加した。すべてのチャンネルや入出力ポートのアサイン設定を素早く確認、設定が可能となる。

Port to Portダイレクトルーティング機能
24組のInput Portを直接Output PortにルーティングできるようになるPort to Portダイレクトルーティング機能を搭載した。ミキシングコンソールとしてだけでなく、フォーマットコンバーターや音声分配器としての用途など、様々なシステム要求への柔軟性をさらに向上させる。
最大64個まで拡張可能なユーザーキー
本体の18個のユーザーキーボタンに加えて、ユーザーキーエクステンション画面を追加しユーザーキーを最大64個まで設定可能になった。リモートアプリ「TASCAM Sonicview Control」 を使えば、iPadやPC画面からもユーザーキー操作が可能になり、現場での様々なニーズに柔軟に対応できる。

ユーザーキーライブラリー機能を追加
オペレーターや現場により異なるユーザーキーの設定を保存・呼び出しができるユーザーキーのライブラリー機能を新たに追加した。
インプットソースA/B切替機能の追加
1つのチャンネルに対して2つの入力ソースを予めアサインしておき、入力ソースA/Bを簡単に切り替えられる機能を追加した。入力ソース切り替えが1アクションでスムーズに行える。
その他、20以上の新機能を含むアップデート
「TASCAM Sonicview」シリーズは、現場の皆様の声に耳を傾け、継続的にアップデートを重ねている。上記の機能に加え、今回のファームウェアアップデートでは、放送、ライブサウンド、常設設備などあらゆる用途における操作性とワークフローの向上を目指し、20を超える新機能とアップデートが盛り込まれている。

