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左からPIXELHUE社Business Development Director GANG(MICHAEL) WEI氏、ヒビノ取締役常務執行役員 芋川淳一氏

ヒビノ株式会社は、2025年8月より同社グループである株式会社テクノハウスが輸入販売を行うPIXELHUEの高性能4Kプレゼンテーションスイッチャー「Q8」を国内で初めて導入した。

Q8は、複数の高解像度映像信号をリアルタイムに、低遅延で正確に処理できる性能を備え、スタジアムやドームクラスの大規模コンサートや大規模イベントにおける高度な映像演出を実現する。今回の導入により、同社の取扱い機材のラインアップを拡充し、演出の規模や要望に応じて、最適な映像システムを提供する体制を強化していくとしている。

「Q8」導入の背景と目的

機材ラインアップを拡充し、映像演出の多様化に対応

ヒビノビジュアル Div.は、ドーム・アリーナにおける大規模コンサートをはじめ、展示会や企業イベント等、多様な分野において大型映像システムの企画からレンタル・オペレーションまでを一括で提供している。

近年、コンサート・イベントの映像演出の多様化と、ステージに設置するLEDディスプレイの大型化が一層進んでいる。こうした環境の変化に対応するため、同社は大規模コンサート・イベント向け映像システムのさらなる拡充を目的に、PIXELHUEの4Kプレゼンテーションスイッチャーのフラッグシップモデル「Q8」の導入を決定した。

「Q8」の採用理由

実運用を通して確認した性能と、安定した開発体制

PIXELHUEのフラッグシップモデル「Q8」は、最大48系統の4K同時入力と16系統の4K同時出力に対応し、膨大な映像データを1フレームの低遅延にリアルタイム処理が可能である。

また最大32枚の4Kミキシングレイヤーに対応し、複雑なレイアウトも柔軟に実現する。同社は、「Q8」の導入の検討にあたり、PIXELHUE製品の性能や操作性を確認するため、スタンダードモデル「P20」を先行導入している。実際の現場運用を通して得られた「P20」の確かな実績を踏まえて「Q8」導入の検証を開始した。

同社が保有する新たなエンターテインメント体験の研究開発拠点「Hibino Immersive Entertainment Lab」にて画質や動作等の検証を重ね、実際のスタジアムクラスの現場運用も経て、その性能と信頼性を評価し導入を決定した。

また、PIXELHUEは、世界有数の中国のLEDプロセッサーメーカーNovaStar Tech Co., Ltd.のグループ企業として、同グループの技術資源等を基盤とした安定した開発体制を有する。製品の継続的な発展とサポートが期待できる点も、採用理由の一つである。

ヒビノビジュアルグループ 取締役常務執行役員の芋川淳一氏は次のようにコメントしている。

芋川氏:ヒビノグループには海外メーカーと強固なパートナーシップを築き、厳選した優良な業務用映像機器の輸入販売を行う部門があります。一方で、コンサート・イベントサービス事業部門では、それらの機材をエンターテインメントの最前線で運用しています。

双方が連携することにより「現場運用で得られた経験・ノウハウ」をメーカーへフィードバックすることによる品質向上、次代の要請に応える新商品の選定などに活かし、機器の供給力と運用力の向上を図ることで、お客様へより高品質な商品・サービスの提供を実現していきます。業界に先駆けた「Q8」の導入により、新たな機材の選択肢を提示し、コンサート・イベントにおける映像演出の可能性を広げていきたいと考えています。

PIXELHUEについて

PIXELHUEは、2017年設立の中国の映像処理機器メーカーである。スイッチャー、スケーラーをはじめとする幅広い製品の開発・製造・販売、そして独自のトレーニングプログラムによるアフターサポートまで一貫して提供している。従業員の約半数が研究開発に携わるなど、先進的な技術開発に注力している。

日本市場においては、常駐・非常駐含む20名体制のサポートチームを構築し、お客様へのきめ細やかなサポートの提供を目指している。さらに、2025年度中には東京ショールームを開設予定であり、さらなるサービス拡充を図る。

「Q8」ワークショップをHibino Immersive Entertainment Labにて開催

8月4日・5日、Hibino Immersive Entertainment Lab(以下:Lab)にて「Q8」のワークショップを開催した。Labには同社が保有するROE Visual「Topaz-C1.9」を使用し、幅22.5m×高さ4m(4K×3面相当)の大型LEDディスプレイ・システムを設置。パネル自体が湾曲する「Topaz-C1.9」の特長を活かし、カーブを取り入れたデザインにした。ワークショップでは、「Q8」の仕様や国内外での導入実績を映像とともに紹介した。

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なお、LEDディスプレイに投影したコンテンツは、先日パートナーシップを発表したWIT COLLECTIVE合同会社が生成AIを活用して制作した。「異なる特徴を持った会社が提携することで新しいシナジーを生み出す」というテーマのもと、映像制作と生成AIクリエイティブの双方に精通する専門家「CreAItive Conductor(クリエイティブコンダクター)」が制作を担当。質感や色味など様々な観点で生成AIにディレクションを施し、コンテンツを完成させた。撮影はLabにて実施。