Blackmagic Design導入事例:野外中継車構築、制作会社「Léni」の場合

Blackmagic Designによると、フランスの制作会社のLéniが、ヨーロッパ各地で行われる地域モータースポーツシリーズをサポートするために、Blackmagic URSA Broadcast G2カメラ、ATEM Constellation 8Kスイッチャー、そしてDaVinci Resolve Studioを使った統合リプレイおよびポストプロダクションに対応した野外放送(OB)用の中継車を新しく作成したという。

この中継車は、モータースポーツイベントの主催者であるAPRと共同で開発され、スポーツのライブ中継に、拡張可能でコスト効率の高いソリューションを提供する。最大16台のカメラと11台のワークステーションを備えたこのシステムは、ライブプロダクション、開設、編集を、単一の車両でサポートする。

Léniのプロジェクトディレクターであるエヴァンズ・アドラス氏は次のようにコメントしている。

アドラス氏:3年前の私たちは、自分たちのニーズに合わないトレーラーで様々なイベントに参加していました。APRのサポートにより、私たちは地域のモータースポーツの現実、つまり厳しいスケジュール、変化する環境、限られた予算に合わせたソリューションを設計することができました。

Blackmagic Design導入事例:野外中継車構築、制作会社「Léni」の場合

この中継車の中核となるのは、ATEM Constellation 8Kライブプロダクションスイッチャーであり、スイッチャーの操作にはATEM 4 M/E Advanced Panelが使用されている。ライブフィードは、Blackmagic Videohub 120×120ルーターを介してルーティングされる。イベントに応じて、撮影スタッフは最大7台のURSA Broadcast G2カメラを使用し、キヤノンおよびフジノンレンズを組み合わせている。SMPTE光チャンネルは、タリー、電源、ビデオリターン、インターコムを送信し、信号は、ATEM Camera Control Panelを使用して中継車内でシェーディングおよびマッチングされる。

モータースポーツの現場で予測不可能な状況に対応するため、Léniのワークフローは長い光ファイバーおよびワイヤレスのモバイル操作をサポートしている。

アドラス氏:サーキットのインフラに接続する場合でも、独自のケーブルを何キロメートルも使用する場合でも適応できるシステムを構築しました。

ライブリプレイに関して、LéniはBlackmagic Replayを制作ワークフローに直接組み込んだ。カメラフィードとリプレイコンテンツは、複数のHyperDeck Extreme 8K HDRと HyperDeck Studio 4K Pro放送デッキを使用して、同期されたタイムコードで収録される。これらの映像はBlackmagic Cloud Store Max 24TBに保存され、レースが終了する前から、DaVinci Resolve Studioで編集される。

Blackmagic Design導入事例:野外中継車構築、制作会社「Léni」の場合

アドラス氏:Blackmagic ReplayとDaVinci Resolve Studioを併用することで、ワークフローを簡素化し、トレーニングにかかる時間を短縮することができました。また、信頼性とコスト効率が高く、私たちの仕事のやり方にぴったりでした。

OB Van XLには統合オーディオミキシング機能も搭載されており、ローカルとリモートの両方の解説に対応可能だ。放送局は、クリーンな国際フィードを受信したり、独自のナレーションで出力をカスタマイズしてリアルタイムで配信できる。

アドラス氏:より少ない予算でより多くの成果を出すというプレッシャーが高まる中、私たちはパワフルかつ慣れ親しんだ制作環境を必要としていました。Blackmagic Designを標準化することで、誰がどこで操作しても機能するシステムを構築できました。

Blackmagic Design導入事例:野外中継車構築、制作会社「Léni」の場合