ソニーは、In-Camera VFXなどのバーチャルプロダクションやAR(Augmented Reality:拡張現実)などでの制作を効率化する、同社初のカメラトラッキングシステム「OCELLUS」の発売日を改訂し、2025年冬とすると発表した。以前、2025年秋発売としていたもの。
顧客の期待に応え、より高い完成度を実現するため、発売日変更にいたったという。
同システムは、センサーユニットとプロセッシングボックス、レンズエンコーダーで構成されており、これらはソニー製シネマカメラやシステムカメラはもちろん、ソニー製以外のカメラとも組み合わせて使用することができる。
5つのソニー製イメージセンサーを搭載したセンサーユニットとソニーのVisual SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を用いることで、屋内外を問わず安定したマーカーレストラッキングを実現する。マーカーレスであるため、事前のマップ作成時のマーカー設置の工数を削減可能だという。
ソニー製のカメラと組み合わせて使用する場合、カメラのSDI出力のみで、カメラやレンズのメタデータをリアルタイムにプロセッシングボックスで取得し、外部機器への伝送が可能。
レンズがカメラを介したメタデータ取得に対応しない場合は、レンズエンコーダーを使用することでフォーカスやズーム、アイリスの値を取得できる。取得したカメラやレンズのメタデータは、In-Camera VFXなどのバーチャルプロダクションやARに使用可能である。トラッキングデータとカメラやレンズのメタデータの記録にも対応し、ポストプロダクションなどの制作に活用が可能である。