株式会社Shiftallは、超軽量VRヘッドセット「MeganeX superlight 8K」のバージョンアップ版となる新モデル「MeganeX 8K Mark II」を発表し、予約受付を開始した。希望小売価格は税込249,900円。発送開始は2025年12月を予定している。先行予約特典として、3年保証(標準1年+延長2年)が付与される(発送開始まで)。
同時に発表した新VRコントローラー「GripVR」、もしくは「FlipVR」と同時購入の際にはセット購入特典としてVRコントローラーを10%引きの53,910円で購入できる。
MeganeX 8K Mark IIは、従来モデルで好評だった専用設計のパンケーキレンズと、片目4K(3552×3840 pixel)/90Hz/10bit HDR対応のマイクロOLEDパネル(両目7104×3840pixel、2700万画素)、179gの超軽量設計を継承しながら、ユーザーから寄せられたフィードバックをもとに、快適性・安定性・信頼性などの改良を行った新モデルである。
装着方法は標準の額パッド+ソフトストラップで支える方式に加え、より安定した装着方法として、額パッド+ハードストラップ(オプション品)を同日発表。また、額ではなく顔の表面とソフトストラップで支えるオプション品、「フェイスマウントキット」も用意し、用途に合わせて選択できる。
特長
USBケーブル接続部の耐久性向上
USBケーブル接続部を前面へと変更し、接続部の構造を強化。専用開発した特殊USB中継ケーブルにより、接続部の耐久性を向上、ならびに不意の抜けを防止する構造とした。
下向き時のトラッキング性能向上
Lighthouseセンサの角度・位置微調整で、下を向いた時のトラッキング性能が向上した。
新OSと新チップで起動時間・安定性を向上
前モデルからCPUとOSを変更し、ファームウェアを新たに開発することにより、起動時間を従来比1/5以下へ短縮。さらに、PCおよびSteamVRとの接続安定性やファームウェアアップデート時の安定性を向上させた。
供給電圧を変更しより長尺ケーブルや多くの周辺機器に対応
本体への供給電圧を5Vから9Vに変更し、5mを超える長いUSB Type-Cケーブルを使うことも可能になった。また、本体下部に備えるUSB拡張ポートで使用可能な電力が5V/2.1Aへと向上。USBハブを経由してイヤフォンに加えてフェイシャルトラッカーを用いるといった、高い拡張性を実現した。
ディオプトリー・ゼロ設定が可能に
視力が良い方や、後入れレンズを使う方が容易にピント調整機能を無効(ディオプトリー・ゼロ)にできるよう、ピント調整ダイヤルにディオプトリー・ゼロ位置をマーキングした。
より幅広い顔の形状に対応
西洋の方に多く見られる鼻の高い顔立ちでも快適に装着できるよう、鼻に鋭利なプラスチック部分が接触しないよう素材・形状を改良し、装着時の快適さを向上させた。
冷却構造の変更による静音化
放熱効率を改善したことでファンの動作音を低減し、静かな場所で使うときの快適性を高めた。
3種類の装着方法
- ソフトストラップ(同梱)
額と後頭部のみで本体を支えることで、顔の表面に圧力をかけずに装着できる方式である。長時間の使用でも快適な装着感を実現し、寝転んだ姿勢やリラックスした使用にも適している。片手でさっと持ち上げて、額の上方へと固定することができるフリップアップ構造を備え、カメラパススルーでは難しかった用途に応える。 - フェイスマウントキット(オプション)
一般的なVRヘッドセット同様、顔の表面と後頭部、トップバンドによる頭頂部をあわせた3点保持で本体を支える方式である。フォアヘッドバンド方式に比べ、よりしっかりと本体を保持できるため、フィットネスやダンス、FPSゲームといった激しい動きをするVRコンテンツでも安定した装着を維持する。フォアヘッドバンド方式よりもやや軽量である。同梱のトップバンドを装着することで、さらに安定した装着を実現する。 - ハードストラップ(オプション)
額と後頭部、頭頂部で本体を支えるオプション品である。やわらかなトップバンドを備え、プラスチック製のバンドと後頭部のダイヤル式サイズ調整機構により、素早い取り付け・取り外しと、安定した装着感を実現しつつ、フリップアップ構造も備える。
保守サービスも追加可能で、法人利用にも最適
軽量かつ高精細な設計で、研究・産業分野での活用にも最適だという。電動IPD調整機構と眼鏡不要のピント調整機構により、部署内の複数人での利用でもストレスがない。さらに、10bit/HDRに対応したマイクロOLEDディスプレイによる高い色再現性が「本当の色」を必要とするプロフェッショナル・デザイナーの要望に応えるとしている。
3種類の装着方法による柔軟な運用性を活かし、デザインレビューやトレーニングなど、実物に迫る精細な映像表現が求められるシーンにおいても、その性能を発揮する。法人向けには、別途保守サービスを提供する。
業務用トラッキングシステムとして大きなシェアを誇るAdvanced Realtime Tracking社のARTトラッキングシステムにも対応し、既存のARTトラッキング対応システムにすぐに組み込むことができる。
同梱の3mUSB-Cケーブルだけでなく、オプションの5mUSB-Cケーブル、10mUSB-Cケーブルを用意。広いVRスペースでの業務利用にも対応する。また、3Dハンドトラッキングデバイス「ハンドトラッカー」も用意した。Ultraleap社のSIR170が内蔵されており、最大170°×170°という広視野角で、75㎝以内の手指をトラッキングが可能となる。「ハンドトラッカー」はMeganeX superlight 8K/MeganeX 8K Mark IIの下部に取り付けできる。
SteamVRトラッキングに対応
SteamVRトラッキングに対応し、市場にある様々なSteamVRトラッキング対応コントローラーと組み合わせて利用できる。 ※本体部のみ。ストラップ等を含まず
MeganeX sueprlight 8Kからのアップグレードサービス
MeganeX superlight 8K購入者を対象に、新モデルへのアップグレードサービスを提供する。アップグレード費用は59,800円(送料・税込)を予定。対象者には詳細をメールで案内する。サービスは2026年1月に開始予定だ。
仕様
| ディスプレイ | 1.35inch マイクロOLED/10 bit |
| コントラスト比 | 100万:1 |
| 解像度 | 片眼 3552×3840(両眼 7104×3840 ピクセル) |
| 階調性 | 8bit:256階調 10bit:1024階調 ※10bitはコンポジター「MeganeX」に設定時利用可能 |
| 色域 | DCI-P3カバー率95% |
| HDR | SteamVRにて対応 ※コンポジター「MeganeX」に設定時利用可能 |
| リフレッシュレート | 90Hz/75Hz/72Hz |
| レンズ | パンケーキレンズ |
| 瞳孔間距離(IPD) | 58-72mm(電動) |
| ピント調整 | 0D~-7D |
| アダプターレンズ | メガネショップアイより提供中(MeganeX superlight 8K用がそのまま使用可能) |
| 重量 | 179g ※本体部のみ |
| 装着方法 | ソフトストラップ ※額パッドの調整機構にてフリップアップが可能 手持ち棒アダプター+一脚(市販品) フェイスマウントキット(オプション) ハードストラップ(オプション) |
| オーディオ出力 | USB Type-C |
| オーディオ入力(マイク) | ビームフォーミング対応内蔵デュアルマイク またはUSB Type-C |
| トラッキング方式 | SteamVRトラッキングでの6DoFヘッドトラッキング ※ベースステーション1.0または2.0が必要 |
| 接続端子 | PC側:DisplayPort + USB2.0 ヘッドセット側:USB Type-C ※コンバーターボックス(付属)を使用 |
| 内容物 | MeganeX 8K Mark II/ライトシェード/額パッド/ヘッドストラップ/USB Type-Cケーブル(3m)/USB Type-Cケーブル(1m)/USB Type-Cケーブル(7cm)/DisplayPortケーブル/ACアダプター/コンバーターボックス/X2 ドングル(SteamVRコントローラー用)/手持ち棒アダプター/安全上のご注意/保証書 |