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株式会社東京ドームは、2022年より国立大学法人東京藝術大学および一般社団法人東京藝術大学芸術創造機構と共同して実施している「東京ドームシティ アートプロジェクト」の今年度の展開として、2025年5月より同プロジェクトとしては初となるデジタルアート作品の放映を実施している。

第二弾の映像作品として10月17日(金)から村山悟郎氏、第三弾として2026年3月2日(月)より副島しのぶ氏による映像作品を、東京ドームシティ セントラルパークの長さ100mを超えるロングビジョンを活用して放映する。

なお、第二弾の映像作品は、10月17日より開催している「東京ビエンナーレ2025」の出展作品となる。

「東京ドームシティ アートプロジェクト」2025年度実施概要

  • 期間:2025年5月30日(金)~2026年6月30日(火)
  • 場所:東京ドームシティ セントラルパーク「パークリボンビジョン」
  • 内容:デジタルアート3作品の放映
    • 第一弾:2025年5月30日~2025年10月16日 ユゥキユキ氏
    • 第二弾:2025年10月17日~2026年3月1日 村山悟郎氏
    • 第三弾:2026年3月2日~6月30日 副島しのぶ氏
      ※放映時間は毎時00分と30分を予定

放映作品について

第二弾作品:アーティスト 村山悟郎

作品タイトル:「生成するドローイング – リボン状の系列」

<アーティストコメント>

村山氏:あてもなく東京の街を散歩している場面を想い浮かべてみる。曲がり角の向こうに、遮られた先の情景が予期できる。私たちは驚くべきスムーズさで、知らない路を進むことができている。だが、予想外のこともおきる。誰かと出くわしたり、素敵なお店を見つけられるかもしれない。しかしだ。考えもしないことも、またある。あらかじめ排除している蓋然性の低い出来事。例えば、軍隊が仰々しいバリケードで待ち構えている、などという危機的状況。そうした警戒をする必要は、ありがたいことに今の東京にはない。警戒を解き、少し先を予期しながら、偶発性と戯れ、私たちは歩くことができる。そうして、さらに進んでゆくと、見知った交差点に行き着くこともあるだろう。「このみちはここにつながるのか」と、街は創発する。脳内マップが書き換わるようにして、街は歩くたびに再び出現するのだ。こうした事態は、即興でドローイングを紡いでゆくことと極めて近しい。一筆一筆の線が、次なる線を誘い、思わぬかたちに結び合わさってゆく。

プロフィール:1983年、東京生まれ、在住。博士(美術)。東京大学特任研究員。絵画を学び、生命システムや科学哲学を理論的背景として、人間の制作行為(ポイエーシス)の時間性や創発性を探求している。代表作「織物絵画」に見られるように、自己組織的なプロセスやパターンを、絵画やドローイングを通して表現している。また近年は科学者とのコラボレーションによって、AIのパターン認識/生成や、人間のAIに対する感性的理解を探るなど、表現領域を拡張し続けている。

第三弾作品 アーティスト:副島しのぶ

作品タイトル:「雨が降ったら話しましょう」

<アーティストコメント>

副島氏:雨が降ってきたようだ。木陰の下に駆け込んだ。隣から知らない言葉が聞こえて来る。雨が降ったら休みましょう。そこで共に休息をしましょう。

プロフィール:立体アニメーションの技法を使った短編映画や映像作品を制作。アジアの民間伝承や民族文化のリサーチを通じて、影と光、死と生など対立し合うもの同士の均衡や狭間をテーマにしたナラティブな映像表現を試みる。第68回オーバーハウゼン国際短編映画祭エキュメニカル審査員スペシャルメンション賞や第22回メディア芸術祭審査員推薦作品など国内外で受賞、展示する。

「東京ビエンナーレ2025」について

東京のまちを舞台に2年に1度開催する国際芸術祭。当社は本芸術祭に事業パートナーとして参画しており、村山悟郎氏の映像作品のほか、Hogalee(ホガリー)氏のウォールアートの2作品を出展する。

「東京ドームシティ アートプロジェクト」について

東京ドームシティとアートの可能性の探求をテーマに、2022年5月から5年間を活動期間とし、東京ドーム、東京藝術大学、東京藝術大学芸術創造機構の3者が連携し、アート文化の発展や、アートを通じた社会課題の解決、社会的豊かさの創出を目指す。