キヤノンは、放送用屋外カメラシステム「U-4」シリーズの新製品「U-4SR」の受注を2025年11月5日に開始した。
キヤノンは、1986年から放送用屋外カメラシステム「U-4」シリーズを展開しており、長年にわたり放送局における天気予報や災害時の報道などの映像制作現場を支えてきた。今回、「U-4」シリーズの新製品として、「U-4SR」を発売する。
同製品は、現行製品である「U-4R II」、「U-4SP II」と比較し、最高速度を向上したパン・チルト動作性能、同等以上の耐環境性能、高倍率レンズの採用、12G-SDIへの対応などにより、システムの性能を向上し、安定して高精細な映像を報道に活用したいというニーズに対応するとしている。
主な特長
高速・スムーズなパン・チルト動作性能
現行製品と比較し、低速域での動作性能を維持しながら、パン・チルトの動作速度を最大2倍の20°/秒に向上し、低速から高速まで幅広い速度の動作が可能である。例えば景色の撮影や航空機の離着陸の撮影など、様々なシーンでの撮影に対応する。
屋外での撮影に対応する耐環境性能
メンテナンス用の開閉機構を有する現行製品と同様の基本構造を踏襲しながら、U-4SRは防じん・防水規格「IP56」に適合している。また、本体の腐食を防止するために、耐重塩害塗装を採用するなど、屋外での使用に対応する耐環境性能を有している。
高倍率レンズの採用や12G-SDIへの対応により撮影の幅を拡大
4K放送用カメラに対応するポータブルズームレンズ「UHDxs」シリーズの「CJ25e×7.6B」(2019年2月発売)、「CJ45e×9.7B」(2018年4月発売)、「CJ45e×13.6B」(2018年4月発売)の搭載が可能なため、現行製品と比較して広角側・望遠側ともに撮影領域が拡大した。
さらに望遠レンズは、放送用HDTVズームレンズも搭載でき、ユーザーのニーズに合わせた焦点距離や倍率から適したレンズを選択できる。また、12G-SDIへの対応により、4K映像伝送も可能である。