Thypochは、コンパクトで高性能なパンケーキレンズのヴィンテージラインに新たに加わる「Eureka 28mm f/2.8 ASPH.」の予約受付を開始した。予約期間は2025年11月24日 20:00 ~ 2026年1月25日 10:00(UTC+8)。ラインナップは以下の通り。
- Eureka 28mm Mマウント(パールホワイト/マットブラック)
- Eureka 28mm Xマウント(パールホワイト/マットブラック)
- Eureka 28mm mount マウント(パールホワイト/マットブラック)+ M-Xアダプター(シルバー/ブラック)
シリーズ第1弾となった50mmレンズの成功に続き、この新しい28mmモデルは、クラシックな美的魅力と最先端の光学設計という特徴的な融合を維持しつつ、写真家により広角の選択肢を提供するとしている。
Ilford Advocateカメラに搭載されたDallmeyer 35mm f/3.5 Anastigmatという象徴的な英国の伝説にインスパイアされたというEureka 28mm f/2.8 ASPH.は、現代向けに再構築されたヘリテージデザインを具現化している。
このレンズの開発は、長旅の際にコンパクトな28mmレンズを使用してリバーサルフィルムで撮影することに対するThypochチームの情熱から生まれたという。デジタル処理で調整可能な画像データとは異なり、四隅が暗くなると鑑賞の楽しみが著しく損なわれるリバーサルフィルムにとって、周辺減光は重大な欠点となる。
市場には、真に小型でエレガントであり、かつ周辺減光を最小限に抑えた選択肢がないことに不満を抱いたThypochチームは、独自のレンズを開発することを決意したという。
Thypochの光学設計者は、3つの異なるバージョンを経て現在の最適な結果にたどり着き、優れた解像度、最小限の周辺減光、そして低歪曲を実現した。これらすべてを、繊細なリバーサルフィルムの要求を満たすために、極めてコンパクトな形状の中に収めている。
この光学性能の高さに見合うよう、ホワイトバージョンの塗装仕上げの洗練と、ブラックバージョンの表面質感の完成に、数え切れないほどの時間が費やされた。ブラックモデルには漆は使用されていないが、開発チームは特別な手法を採用することで、伝統的な黒漆と同じくらい心地よい手触りを実現した。これにより、Eureka 28mmはアーティストのための精密機器であると同時に、それ自体が芸術作品となっているとしている。
Mマウント版に加え、ThypochはXマウント版とM-Xアダプターを特別に発売する。これは、Eurekaの洗練されたヴィンテージな外観と富士フイルム製カメラのデザインに基づき、カメラボディとレンズ間の美的な統一感を維持するためだとしている。
アダプターを使用した場合でも、そのコンパクトなサイズは軽量でバランスが取れており、現代的な光学品質を妥協することなくクラシックな美学を愛する人々にとって理想的な選択肢となっている。
主な特徴
- 1950年代のクラシックな外観デザイン
- 重さわずか137g、高さ19.5~21.9mmの極めてコンパクトなサイズ
- 中心から周辺までの卓越したシャープネス
- 異なる雰囲気を醸し出す2つのトーン
- 最短撮影距離0.4m