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専門学校の日本工学院とOMデジタルソリューションズ株式会社は、全国の高校生を対象に「高校生活」をテーマにした「第16回高校生デジタルフォトコンテスト」の受賞14作品を決定した。

受賞作品は、同ホームページにて公開されるほか、12月18日(木)から29日(月)まで「OM SYSTEM PLAZA」(東京都新宿区)にて開催される作品展にて展示する。

今回は、全国から798点の応募があった。

グランプリ

「永遠(とわ)の絆」(大阪府立工芸高等学校1年 中原颯汰さん)

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机いっぱいに並んだお菓子やふざけ合う仕草から自由な空気感が伝わる、仲間とのかけがえのない青春の一瞬を切りとった一枚。
それぞれの人物の自然な表情が魅力的に描写されており、特別な日でありながら普段と変わらない光景に思えるクラスの絆や関係性を引き出した、臨場感あふれる撮影アングルなども秀逸と評価された。

作者コメント:机の上に広がるのは、お菓子と笑顔と、かけがえのない時間だった。

準グランプリ

準グランプリ「継承」(山形県立山形南高等学校3年 齋藤泰地さん)

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文化祭の終わりに多くの仲間が見守る応援団の引継ぎ式の尊い一瞬を、絶妙な構図とシャッタータイミングでとらえた一枚。薄暮の時間帯の澄んだ濃い青空にライティングで浮かびあがる素晴らしい舞台演出の中、写真のいたるところから滲み出るようなそれぞれの人物の感情をとらえた表情の輝き、温かさなど、見るほどに引き込まれる美しさと評された。

作者コメント:文化祭の最後に行われる応援団の引継ぎ式。3年生はすべての役目を終え、次の世代へ想いを託す。

特別賞

「今日の日を忘れない」(香川県立高松西高等学校 瀬戸悠貴さん)

作者コメント:軽音部3年生最後のライブステージ。仲間たちと歩んできた想いを、情熱を、全てを出し切った最高の演奏だった。

特別賞「彼女の夢」(愛媛県立今治北高等学校 八木彩さん)

作者コメント:ハードな毎日を過ごしながらも、自分の夢に向かって頑張っている友だちを応援しています。

学校賞

  • 愛媛県立今治北高等学校

入選

  • 愛知県・豊川高等学校 稲石七彩さん
  • 大阪府立工芸高等学校 前田琉和さん
  • 熊本県立八代工業高等学校 福田知仁さん
  • 沖縄県立那覇工業高等学校 上原理咲さん
  • 群馬県・高崎商科大学附属高等学校 大澤愛佳さん
  • 神奈川県立鎌倉高等学校 山川亮介さん
  • 福岡県・中村学園女子高等学校 肥本奈都代さん
  • 大阪府立千里青雲高等学校 城守陸史さん
  • 福岡県立福岡高等学校 草場星渚さん
  • 愛媛県立新居浜西高等学校 椛島采奈さん

本コンテストは、高校生を対象にデジタルカメラやスマートフォンを通じて若い世代の自由な発想をもとに高校生活を記録し、より写真への興味関心を高め、次代を担う人材のクリエイティブな発想の醸成を目的に、2010年より実施されている。審査は写真家の清水哲朗氏らによって行われ、入賞者には、OMデジタルソリューションズよりミラーレス一眼カメラなどが贈られる。

作品展概要

  • 会期:2025年12月18日(木)〜2025年12月29日(月) 10:00〜18:00(最終日は15:00まで) ※休館日:12月23日(火)・12月24日(水)
  • 会場:OM SYSTEM PLAZA(東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビルB1F)
  • アクセス:ホームページなどを参照
  • 展示作品:受賞作品および最終審査進出作品(全20作品程度)

コンテスト実施概要

テーマ高校生活
募集期間2025年7月22日(火)〜9月30日(火)
応募資格高校生
審査員清水哲朗氏(写真家)/本橋育夢氏(OMデジタルソリューションズ)
日本工学院デザイン科教員/東京工科大学デザイン学部准教授 ほか
表 彰グランプリ(1作品) 賞品:OM SYSTEM OM-3 12-45㎜ F4.0 PROキット
準グランプリ(1作品) 賞品:OM SYSTEM Tough TG-7
特別賞(2作品) 賞品:サンディスク Extreme PLUS SD UHS-Iカード 64GB+ロゴ入りカードケース
学校賞 賞品:ポカリスエット 24本入を5ケース
入選(10作品) 賞品:図書カードNEXT 3,000円分
ホームページhttps://www.neec.ac.jp/contest/photocon/
主催日本工学院専門学校/日本工学院八王子専門学校/日本工学院北海道専門学校
共催OMデジタルソリューションズ株式会社
協力サンディスク/ポカリスエット/東京工科大学
後援公益社団法人全国高等学校文化連盟

審査員評

グランプリ作品「永遠(とわ)の絆」

「にぎやかな中で一瞬の隙をついて撮った仲間との記念写真」。中心にいる人物は表情、パフォーマンス共に完璧なのにそこから放射状に離れるに従って状況理解が追いつかない微妙な表情となっていることに写真的魅力を感じます。結果それぞれの人物像描写にも成功。特別な日なのに普段と変わらない光景に思えるのがこのクラスの良さであり関係性であり、それを引き出した作者も実に巧み。臨場感あふれる秀逸な撮影アングルにも唸りました。
(写真家・清水哲朗氏)

机いっぱいに並ぶお菓子とふざけ合う仕草などから、にぎやかで自由な空気感が伝わりました。それは仲間と過ごした青春の一瞬を切り取っています。大胆な構図と自然な表情が魅力的で、今この瞬間を共有する喜びや仲間の絆を感じる作品です。時間が経って、また同じ顔ぶれで写真を見返す日が来たら、きっとこの一枚から青春が思い出され、仲間との絆を再確認できることでしょう。
(日本工学院デザイン科教員・林久喜氏)

準グランプリ作品「継承」

文化祭終わりに仲間やオーディエンスが多数見守る中で行われる応援団の伝統儀式。どの人物の表情も輝き、温かさがあり、見るほどに引き込まれる美しさがあります。薄暮の時間帯にこのライティング(朝礼台にセットされた2灯の照明)で浮かびあげる舞台演出が素晴らしく学校の無形文化遺産にしたいくらいです。この時間を作り上げ共有することは彼らの誇りでしょう。作者の撮影アングル、構図、シャッタータイミングも完璧でした。
(清水哲朗氏)

役目を全うした3年生の誇らしさと切なさ、次の世代の喜びと緊張。写真のいたるところから滲み出る、感情をとらえたそれぞれの表情と、全てが終わった夜の冷たく澄んだ空の濃い青が、尊い一瞬をとらえたと感じました。パースの構図と明かりも効果的で、彼らが感じていたその時を共有できるかのような魅力的な写真です。次の世代に受け継いで、みんなで作っていくという、人間の根源的な部分がテーマであることも評価したいです。
(東京工科大学デザイン学部准教授・野村律子氏)

特別賞作品「彼女の夢」

何気ない瞬間を切り取ったようで演出されたセットアップ写真。場所と光は選べるので表情とシャボン玉の位置とのバランス勝負になりますが、シンプルな画面構成で伝えるのはごまかしがきかず、難しいもの。審査員の心を掴んだのはリラックスした中にも強さを感じる友人の表情。ファインダーを覗く作者へ向けたメッセージを込めた表情と受け取るとシャボン玉が見えなくなるほどその瞳に引き込まれます。友人の存在は永遠ですね。
(清水哲朗氏)

特別賞作品「今日の日を忘れない」

見た瞬間にバンドの楽しさと高揚感が伝わる一枚ですね。ハンドマイクで顔を真っ赤にして歌うボーカリストを中心に、穏やかで優しそうなベーシスト、雰囲気の対照的な二人のギタリスト、そしてメンバーの隙間から笑顔を見せる女性ドラマーまで、全員の生き生きとした表情を絶妙なタイミングで切り取った作品だと思います。ついつい笑みがこぼれてしまいますし、何より彼らの演奏を聴いてみたくなりました。──ところで、みんなの視線の先には一体何が…?
(OMデジタルソリューションズ・本橋育夢氏)

総評

応募総数798点(応募者506名)は前年には及ばなかったものの、個人、仲間、先生、家族、近所の方々と共にする時間を表現した印象的な作品が多く見応えがありました。コンテストなので初見のインパクトや珍しさで審査員の気を引きつけることも大事ですが、しばらく見ていると目が慣れるぶん想像力を掻き立てる滞空時間の長い作品に強みを感じたりもしました。テーマ「高校生活」の中で何をどのように写真で表現するのかはみなさんの自由ですが、卒業後に思い浮かびそうなシーンやもう戻れないかけがえのない時間を選びたいという審査員の気持ちがあるのは確かです。応募いただいた作品はどれも将来思い出話に花を咲かせそうな出来事や瞬間、行動が写った貴重な記録でした。入選、選外に関わらず大切に保管し、数年、数十年後にぜひ思い出の扉を開いていただけたら嬉しいです。時間の限られた高校生活、今後もたくさんの写真を残してください。
(清水哲朗氏)