Shureは、NAMM 2026において、同社ワイヤレス製品群の新世代ラインアップとなる「SLX‑D+ ワイヤレスマイクロホンシステム」を発表した(ブース15608)。SLX‑D+ 各コンポーネントは2026年3月に発売予定。
SLX‑Dの実績を基盤に開発されたSLX‑D+は、高度な機能と扱いやすさを両立している。ライブ、礼拝施設、教育機関、コンテンツ制作、ENG(電子ニュース取材)、放送、映像制作など、さまざまな現場におけるオーディオプロフェッショナルや、運用経験のある担当者に適したワイヤレスマイクロホンシステムだ。
SLX‑D+は、柔軟性、信頼性、制御性を高めることで、ワイヤレス運用の簡素化を支援する。全コンポーネントが広い周波数帯に対応するワイドチューニングを採用しており、現場ごとに使用可能な周波数が異なる場合でも、同一機材での対応を容易にする。これにより、セットアップの簡素化に加え、機材在庫や型番の管理負担の軽減に貢献する。
さらに、リモート管理、AES‑256暗号化、フィードバック(ハウリング)自動抑制機能にも対応し、明瞭で安全かつ安定した運用を実現する。
※対応周波数の幅は地域により異なる(最大138MHz)
Shureのグローバルマーケティング/プロダクトマネジメントのアソシエイト・バイス・プレジデントであるNick Wood氏は次のようにコメントしている。
Wood氏:SLX‑D+は、ワイヤレス運用に伴う複雑さを軽減し、ユーザーがクリエイティブな作業に集中できる環境を提供します。ワイドチューニングや遠隔管理といった機能を、経験や専門知識の違いに関わらず扱いやすくすることで、現場で直面しやすい課題への対応を支援し、安定した音質を確保するまでの手順を簡素化します。専門スタッフのみならず、日常的に運用を担う担当者にとっても、安心してお使いいただけるシステムを目指しています。
主な特長
ワイドチューニング:現場をまたいで使いやすく
SLX‑D+は、全コンポーネントで最大138 MHz※のワイドチューニングに対応している。会場や周波数環境が異なる場合でも、同一機材での運用をしやすくし、型番の使い分けや在庫管理の負担を抑える。
※地域により異なる
ShowLink Ease:遠隔からの設定・管理を容易に
SLX‑D+には、最上位機種であるAXT DigitalワイヤレスシステムのShowLinkに着想を得た「ShowLink Ease」を新たに搭載した。受信機と送信機の双方向通信により、RF(無線周波数)の自動設定や各種パラメータの遠隔調整が可能だ。送信機に近づくことなく、ゲイン調整、ロック設定、周波数変更などを行えるため、舞台袖や調整室など離れた場所からの運用や、公演・シーンごとの設定作業を効率化する。
干渉対策:途切れにくい運用を支援
電波干渉が発生した際には、自動スキャンによりクリーンな周波数を検出し、受信機および送信機へ自動で適用する。周波数の切り替えにユーザーの操作を必要としないため、運用の安定性を高め、音声の途切れを抑制する。
デジタル・フィードバック・リダクション:明瞭で安定した音声を確保
デジタル・フィードバック・リダクション(DFR)機能を搭載し、マイク使用時に発生しやすいフィードバック(ハウリング)を自動で検出・抑制する。音響条件やスピーカー配置が異なる環境においても、音声の明瞭さを保ち、安定した運用を支援する。
Wireless Workbenchモバイル:現場を回りながら、その場で素早く操作
Wireless Workbench(WWB)Mobileアプリにより、Wi‑FiまたはBluetooth経由でシステムのモニタリングおよび調整が可能だ。Bluetooth対応はSLX‑D+として初となり、現場で移動しながらのセッティングや運用管理の効率化に貢献するとしている。
互換性と筐体:スムーズなアップグレードを実現
既存のSLX‑Dシステムとの互換性を維持している。新たにハーフラックサイズのデュアル受信機をラインアップに加え、柔軟なシステム構成および段階的なアップグレードを支援する。
柔軟なシステム構成を可能にするRFカスケード機能とオーディオサミング機能
RFカスケード機能により、SLX‑D+ クアッドレシーバーを3台まで連結し、最大12チャンネル構成のSLX‑D+受信システムを構築できる。追加のアクセサリーを必要とせず、マルチチャンネルワイヤレスシステムの拡張および省スペース化を効率的に行える。
また、SLX‑D+ デュアル/クアッドレシーバーに搭載されたオーディオサミング機能により、各チャンネルの音声レベルを設定・合算し、1系統または2系統の出力としてまとめて出力できる。本機能により、ワイヤレス出力レベルの管理が簡素化され、ミキサーの空きチャンネル数に合わせた柔軟な受信機出力の運用を支援する。
SLX‑D+ 各コンポーネントは、ハンドヘルドおよびボディパックシステムを含む、さまざまな用途に対応した主要なワイヤレス構成に加え、ポータブルシステム構成も選択可能だ。なお、充電式バッテリーおよび充電アクセサリーは別売。