パナソニック コネクト株式会社は、新光源技術により同社で初めて「Rec.2020」色域に対応した1チップDLP RGBレーザープロジェクター「PT-HTQ20J」(20,000lm/4K解像度)を、2026年度第3四半期(10~12月)に発売する。
開発背景
デジタルミュージアムや体験型アトラクションなどのイマーシブエンターテインメントでは、4Kコンテンツを用いた演出がますます普及しており、今後はAI技術を駆使した作品の増加も見込まれるなど、解像度だけでなく色域においても従来以上の品質が求められている。しかし、高画質映像向けの色域規格である「Rec.2020」のほぼすべての色に対応したプロジェクターはまだ少ないのが現状であり、こうしたニーズへの対応が課題となっている。
こうした背景から、同社で初めて「Rec.2020」色域カバー率95%以上を実現したプロジェクター「PT-HTQ20J」を開発した。新光源技術を駆使して色域を拡げることで、さまざまなコンテンツを彩色豊かに描き出し、エンターテインメント演出の没入感向上に貢献する。また、上位モデルの機能やオプションに対応することで、現場作業のスムーズ化や多様な設置環境への対応、本番での安定運用といったニーズにも応えるとしている。
主な特長
- 同社モデルで初めて「Rec.2020」に対応
- レインボーノイズの低減で快適な視聴体験を実現
- 同社3チップDLPモデルの設置性・堅牢性を踏襲
特長の詳細
同社モデルで初めて「Rec.2020」に対応
赤・緑・青の3色を用いたRGBレーザー光源を活用した新技術「VIVID PRIME」を搭載し、「Rec.2020」の色域規格に同社モデルとして初めて対応した。再現可能な色域が大幅に拡がることで、実写映像からCGを用いたデジタルアートまで、多彩なコンテンツを鮮やかに表現できる。
また、「VIVID PRIME」はRGBレーザーに蛍光体ホイールを組み合わせた独自設計を採用しており、RGBレーザーのみを搭載したPure RGBレーザープロジェクターと比べ、従来コンテンツの主流である「Rec.709」色域で投写した場合でも、中間色域の階調を保ったまま映像を投映できる。
これらの色域表現に、20,000lmの高輝度と、2軸画素シフト技術「クワッドピクセルドライブ」による4K解像度が加わり、映像世界に引き込まれるような圧倒的な映像体験を可能にする。さらに、階調段差を6レベルで緩和できる進化した「グラデーションスムーザー」も搭載している。
レインボーノイズの低減で快適な視聴体験を実現
「PT-HTQ20J」は、レインボーノイズの低減も特長の一つである。空間全体を用いたイマーシブ演出などの没入型体験施設において、視線を動かした際に赤・緑・青の色が分離して見える現象(レインボーノイズ)を抑制し、快適な視聴体験を実現する。
同社3チップDLPモデルの設置性・堅牢性を踏襲
上位モデルの機能やオプションに対応することで、優れた設置性と堅牢性を実現した。投写レンズや設置金具は「PT-RQ25Kシリーズ」と共用できるほか、新製品「PT-RQ45Kシリーズ」にも実装予定の基板コーティングを主要基板に施し、埃や湿気の影響を抑制して基板の耐久性を向上させる。
さらに、DMDを保護する「メカニカルシャッター」を搭載し、ステージ演出などで使用されるレーザー照明によるパネル破損を防止する。他の同社製1チップDLPモデルで対応している機能やオプションにも対応しており、Intel SDM仕様の拡張スロットの搭載に加え、「Smart Projector Control」アプリや「Visual Software Suite」にも対応することで、現場作業の効率化に貢献するとしている。
また、20,000時間のメンテナンスフリー運用を可能にするフィルターレスデザイン、冗長設計を施した「マルチレーザードライブエンジン」、信号不具合時に備える「バックアップ入力機能」などを搭載し、本番での信頼性と安定運用を高めている。
仕様
| 光出力 | 20,000lm(暫定) |
| 光源 | レーザー光源(赤色LD、緑色LD、青色LD) |
| 解像度 | 4K(3,840×2,400ドット) |
| 外形寸法 | 横幅590mm×高さ220mm×奥行600mm(暫定)(脚部、突起部およびレンズを除く) |
| 質量 | 38kg以下(暫定) |