Blackmagic Designの発表によると、ペルシャ語の短編映画で映画賞も受賞した「A Passage of Silence」が、Blackmagic PYXIS 6Kデジタルフィルムカメラで撮影され、カラーグレーディングと編集にはDaVinci Resolve Studioが使用されたという。

バルディア・サミア氏が創設した1401 Filmsは、カリフォルニアを拠点とする映画制作会社で、これまで語られてこなかった物語を伝え、声を持たなかった物語に声を与え、メインストリームの映画業界から見過ごされてきた物語に力を与えることに注力している。

「A Passage of Silence」は、サミア氏が監督を務め、エメリ・エックマン氏によってプロデュースされた短編映画だ。同映画は、権威主義体制のもとで監視業務に従事する父親カリミの物語。息子が政権の追跡から逃れるために助けを必要とした際、彼は政権に対する忠誠心を試されることになる。

同作の舞台は、主にモノトーンのオフィスビルやデスクスペース。そこに、街中で混乱しながら行動する息子の様子が織り交ぜられて描かれている。体制と職場の冷たく無慈悲な感覚を捉えつつ、父親と息子が交わす、極めて困難で感情的なやりとりと対比させる必要があった。

サミア氏が自信のビジョンについて、次のようにコメントしている。

サミア氏:本作では、オフィス空間を殺風景で冷たく、働く人々に対して無関心な雰囲気として表現する必要がありました。唯一の人間らしさの兆しはオフィスの外にあり、人々の歌うチャントの声や、カリミと家族との関係性の中に存在しています。

視聴者にとってリアルで実感のある緊張感を生み出すために、様々なカメラアングルを試しました。セットは小さかったですが、カメラを様々な方向に向けることで、デスクスペース内に複数の空間を作り上げることができました。

カリミが仕事をしている場面や、指令室と電話で話している場面では、カメラはオフィスから外側に向いています。働く人々の動きと奥行きから、体制が持つ支配的な力が感じられます。これは、カリミが息子と話している際の親密感とは対極的です。

PYXISはデスクスペースでの使用に最適でした。狭い空間にも関わらず、フルフレームとコンパクトなサイズのおかげで、被写体に寄りつつもワイドショットを撮ることができました。

PYXIS 6Kを同作のメインカメラとして使用する中で、サミア氏はフルフレームセンサーを駆使し、シャープでクリアな映像を撮影した。彼らはまた、オープンゲートでBlackmagic RAWで収録できる機能も活かし、ポストプロダクションにおけるクリエイティブな選択肢を増やした。

さらにサミア氏は、PYXIS 6Kの使いやすいメニューと、リグを組みやすい設計も長所として挙げている。

サミア氏:現場では監督と撮影監督を兼任しましたが、PYXISの直感的なメニューは、カメラの存在を感じさせないようなものでした。必要な映像が撮れていると確信しながら、出演者に集中することができました。また、セットアップの変更もスムーズに行えたので、現場での限られた時間内で、必要なショットをすべて撮ることができました。

編集もサミア氏が担当し、編集後の映像は同じくDaVinci Resolve StudioでVFX、オーディオ、カラーコレクションを行うフリーランサー達に送信された。制作チームは、カメラからポストプロダクションのDaVinci Resolveまで、すべての作業をBlackmagicワークフローで行った。

サミア氏がその利点を説明する。

サミア氏:カメラ自体の機能・性能にも大満足でしたが、カラリストもDaVinci Resolveを使用したことで、あらゆる微調整をスムーズに行えました。カラリストと連携して、作品全体のスキントーンを均一にしました。映像の全ピクセルに及ぶコントロール性は素晴らしいものがあります。壁の色からお茶の色まで、引き立てられるとは思っていなかった要素にまで手を加え、洗練させることができました。