Bolin Technology(以下:Bolin)は、プロフェッショナル向けPTZカメラのラインナップに3つの新製品を追加したことを発表した。追加された新製品は、どこにでも設置可能なPTZカメラ「Range」、大型センサー搭載PTZカメラ「R9-L420N」、そして高度なプロダクション用PTZコントローラー「KBD Plus」。これらの新製品により、放送、ライブ制作、およびプロフェッショナルAV環境向けに設計されたBolinのPTZカメラおよび制御ソリューションのラインナップがさらに拡充される。
これら新製品は、PTZカメラを中心としたより包括的な制作エコシステムの構築にBolinが注力し続けていることを示している。新製品は、現代の制作ワークフローにおける3つの重要な側面、すなわち、より多様な環境へのカメラ導入、要求の厳しい制作に向けた高画質映像の提供、そして統合された制御・モニタリングによるマルチカメラ操作の簡素化に対応している。
3つの新製品はすべて、ラスベガスで開催されるNAB 2026同社ブース(C3839)にて実演される予定。
Range:あらゆる場所で使えるPTZカメラ
Rangeは、屋内・屋外を問わず使用できる「オールラウンドなPTZカメラ」として設計された初のモデルであり、制作チームは屋内・屋外の両環境で同じカメラを使用できる。多くの屋外用カメラは、屋内制作システムに求められるサイズや使いやすさを犠牲にしているが、Rangeはプロ仕様の屋内用PTZカメラのフォームファクターと視覚的な存在感を維持しつつ、屋外での運用に必要な耐久性を備えている。
1/1.8型ソニー製センサーを搭載し、4K60映像と25倍ズームを実現したRangeは、スタジオや舞台芸術会場からスポーツ中継やライブイベントにいたるまで、幅広い用途に適している。IP65規格、内蔵式レインワイパー、-40°C~+60°Cの動作温度範囲により、天候の変化が激しい環境下でも確実に動作が可能だ。
また、Rangeは業界をリードするモーションシステムを搭載しており、高精度のブラシレスモーターにより、最大毎秒300°のPTZR動作と、0°から120°までの加速度を200ミリ秒で実現。イメージモジュールは最大270°まで回転可能で、縦位置撮影、クリエイティブなカメラアングル、水平補正が可能だ。
その他の機能として、設定確認やライブプレビュー用の統合ディスプレイ、アクセサリー取り付け用ネジ穴を備えた内蔵キャリングハンドル、イーサネットおよびWi-Fi接続のサポートが挙げられる。接続インターフェースには、12G-SDI、HDMI 2.0、USB-C(UVC)、IP出力に加え、NDI、SRT、RTMP、RTSP、ONVIFワークフローへの対応が含まれる。

R9-L420N:ライブ制作向け大型センサー搭載PTZカメラ
BolinのPTZラインナップを拡充するR9-L420Nは、高画質と正確なシステム同期が求められる制作向けに設計されている。 1インチセンサーと高度な画像処理技術を組み合わせた同機は、最大20倍ズームの4K60映像に加え、高フレームレート撮影が求められる制作向けに最大120fpsの1080p映像を提供する。ハイブリッドオートフォーカス機能は、位相差検出の高速性とコントラスト検出の精度を融合させ、ライブ制作中に素早くピントを合わせ、安定して維持することを可能にする。
また、このカメラは調整可能なクロップ出力にも対応しており、同じカメラ映像から異なるフレーミングを生成することができる。これにより、オペレーターは追加のカメラ設置を必要とせずに、制作の柔軟性を高めることが可能。
マルチカメラ制作において、R9-L420NはLTCタイムコードとゲンロックに対応しており、他のカメラや制作システムとの正確な同期を確保。内蔵のNDフィルターにより、オペレーターは変化する照明条件下でも露出を微調整することができる。
接続性に関しては、デュアル12G-SDI、HDMI 2.0、光SDI、IP出力を備え、NDI High Bandwidth、NDI HX3、SRT、RTMP、RTSP、ONVIF、MPEG-TSに対応しているため、従来の放送インフラと最新のIPベースの制作ワークフローの両方にカメラを統合することが可能だ。

KBD Plus:高度なPTZプロダクションコントローラー
新しいカメラと相まって、KBD Plusは、現代のプロダクション環境におけるPTZ操作を簡素化するように設計されたコントローラーとして、Bolinのカメラ制御製品ラインナップを拡充する。
同コントローラーは、カメラ制御、モニタリング、自動化ツールを単一のインターフェースに統合している。内蔵のデコード機能により、オペレーターは最大4台のIPカメラからのライブ映像を同時に表示でき、制作中のモニタリングを効率化する。
低遅延デコード機能により、HDMI 2.0およびUSB-C(UVC)経由での映像出力が可能となり、制作モニタリングに活用できる。また、内蔵の4インチLCDタッチディスプレイにより、直接操作と視覚的なフィードバックが得られる。
KBD Plusには、よりスムーズな応答性と耐久性の向上を追求した新しい高精度ジョイスティックに加え、オペレーターがプリセットや制御動作をカスタマイズできるユーザー定義可能なボタンも搭載されている。同コントローラーは、VISCA over IP、VISCA over serial、NDI、ONVIFに加え、パナソニックやキヤノンなどのメーカー固有プロトコルを含む、幅広い制御プロトコルに対応している。
今後のソフトウェアアップデートにより、AIベースの被写体追跡機能が導入される予定。これにより、追跡機能を内蔵していないPTZカメラでも、同コントローラーを介して自動追跡機能を利用できるようになる。

PTZ制作における継続的なイノベーション
BolinのCEOであるカイル・ロー氏は、次のようにコメントしている。
ロー氏:これらの製品は、当社のPTZ制作システムに対するアプローチにおける次のステップを体現しています。
屋内・屋外を問わず動作可能なカメラから、マルチカメラ操作を簡素化するように設計されたコントローラーにいたるまで、当社の目標は、制作チームがワークフローの構築方法を変えることなく、より効率的に作業できるツールを提供することです。