キヤノンは、EOS R1、EOS R5 Mark II、EOS R50 V、PowerShot V1のファームウェアアップデートを発表した。Camera Connect経由でダウンロードが可能。同社ウェブサイトからのダウンロードは2026年5月14日13時00分から開始される。
| 製品とバージョン | 機能向上内容 抜粋 | |
|---|---|---|
| EOS R1 | Ver.1.3.0 |
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| EOS R5 Mark II | Ver.1.3.0 | |
| EOS R50 V | Ver.1.2.0 |
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| PowerShot V1 | Ver.1.2.0 | |
EOS R1/EOS R5 Mark IIの機能向上
レンズ交換式カメラ「EOS R1」「EOS R5 Mark II」の主なアップデート内容は以下の通り。
アクション優先アメリカンフットボール対応
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】[アクション優先]の対応競技として、新たに[アメリカンフットボール]を追加した。アメリカンフットボールにおける主要な動作を認識し、対象となる被写体へ自動的にAFフレームを移動させることが可能である。
また、本機能を有効にした状態では、人物被写体の検出性能が、アメリカンフットボール用のヘルメットやショルダーパッドを装着した選手向けに最適化される。
認識対象となる主な動作は以下の通り。
- ボールキャリー
- パススロー
- パスキャッチ
- パントキック
- キックオフ
- スナップを受けたクオーターバック
- 腰より上にボールを保持する姿勢
登録人物優先での性能向上
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】[登録人物優先]機能の性能が向上した。横顔の検出性能を改善したほか、顔がぼけているシーンや顔の一部が隠れているシーン、画面内で顔が小さい場合、子どもの顔など、これまで検出が難しかった条件下においても認識性能が向上している。
また、[登録人物優先]のトラッキング性能自体も改善されており、同機能をOFFにした状態でも、顔を検出した被写体に対して粘り強く追尾を行う仕様となった。
動画記録中の水準器表示
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】従来のファームウェアでは、水準器表示は静止画撮影時および動画撮影待機中にのみ対応していたが、今回のアップデートにより、動画記録中の水準器表示にも対応した。これにより、カメラの水平を意識したパンニング操作が行いやすくなっている。
ビューアシスト中のフォルスカラー呼び出し改善
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】従来のファームウェアでは、ビューアシストをONにした状態でフォルスカラーを用いて露出レベルを確認する場合、一度ビューアシストをOFFにしたうえでフォルスカラーをONに切り替える必要があり、操作工程が多い仕様となっていた。
今回のファームウェアアップデートでは、ビューアシストをOFFにすることなく、フォルスカラー機能を使用できるよう改善された。
さらに、ボタンカスタマイズ機能によりフォルスカラーを任意のボタンへ割り当てることで、メニュー画面を開かずに機能のON/OFFを切り替えることが可能となり、操作性が向上している。
HDMI出力改善
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】HDMI出力時において、メニュー画面および再生画面の表示先を、カメラ側またはHDMI側から選択できるようになった。これにより、HDMI出力時の操作性が向上している。
動画記録中のグリッド表示対応
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】従来は撮影待機状態でのみ表示可能だったグリッド表示が、今回のアップデートにより動画記録中にも表示できるようになった。これにより、動画撮影中でも正確な構図確認やカメラの傾き確認が可能となっている。
プリ連続撮影:ボタンカスタマイズ対応
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】ボタンカスタマイズ機能において、プリ連続撮影のON/OFF切り替えに対応した。
暗所表示(赤基調) モード
【EOS R1】かつてコンパクトデジタルカメラや天体撮影向けモデルに搭載されていた暗所表示モードを採用した。暗所に順応した目で白色のUI表示を見ることで視認性が損なわれ、暗順応が解除されてしまうことを防ぐことが可能である。
カメラアクセスポイントモードの5GHz接続対応
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】【EOS R3】【EOS R6 Mark III】従来、BluetoothからWi-Fiへのハンドオーバーは2.4GHz帯のみに対応していたが、今回新たに5GHz帯での接続にも対応した。
これに伴い、メニュー内に「Wi-Fi周波数帯」設定が追加され、2.4GHz帯/5GHz帯を選択できるようになっている。設定した周波数帯でハンドオーバーが行われるほか、カメラアクセスポイントモードにおける自動接続にも同様に対応する。
5GHz帯による高速通信に対応したことで、データ転送効率が向上した。また、電波干渉の少ない安定した通信環境を確保できるため、リモート操作時にもより安心して利用できる仕様となっている。
色温度:K値4記憶対応
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】ホワイトバランス(WB)の色温度設定を4つのプリセットから切り替えられる機能を搭載した。仕様はEOS R50 Vと同等である。
スタジアムやアリーナごと、あるいは撮影場所ごとに異なる色温度を登録したいという要望に対応するもので、撮影環境に応じた柔軟な運用が可能となっている。
また、本機能は撮影時のボタンカスタマイズにも対応している。
DAF-CASE:AF関連設定の登録と呼び出し、カード保存・読み込み機能
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】カメラに設定された各種AF設定を登録し、必要に応じて呼び出すことが可能となった。また、登録したAF設定はメモリーカードへの保存およびカードからの読み込みにも対応している。これにより、同一機種間でAF関連設定を引き継いで使用することが可能となる。
登録可能な設定は[SET1]から[SET6]までの6種類で、各SETの名称は任意に変更できる仕様となっている。
EOS Multi Remote:レシーバー切り替え対応
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】EOS Multi Remote使用時において、レシーバーカメラへGr設定を行った後、センダーカメラ側の操作によるGr切り替えが可能となった。従来はアプリ上でのみGr切り替えに対応していたが、今回のアップデートによりカメラ本体から直接操作できるようになっている。
さらに、ボタンカスタマイズ機能にレシーバーカメラの撮影Gr選択機能を追加したことで、操作性が一層向上している。
2.5D撮影用 DPRAW 追加
【EOS R5 Mark II】2.5D撮影用途向けに、DPRAW撮影へ対応した。ただし、カメラ内でのDPRAW現像には対応していないほか、ポートレートリライティングおよび背景明瞭度機能も利用不可となっている。
応用撮影ゾーンでのレビュー用AF対応
【EOS R5 Mark II】ライブコマースやエンターテインメント用途の配信に適したレビュー用AF機能が、応用撮影ゾーンでも使用可能となり、撮影時の自由度が向上した。
レビュー用AF使用時には、カラーモードとしてカスタムピクチャーを選択できるため、Cinema EOSに近い映像表現を実現するCanon 709や、Log記録時のLUT適用にも対応する。これにより、よりクリエイティブな映像表現が可能となっている。
さらに、従来のUVC/UAC接続に加え、HDMI接続時にもレビュー用AFを利用できるようになったことで、高画質な映像による商品レビュー配信が可能となった。
FTP転送:スレッド数選択
【EOS R1】【EOS R5 Mark II】通信環境に応じて、ユーザーがFTP転送時のコネクション数(スレッド数)を選択できるようになった。 従来のファームウェアでは、FTP転送時のコネクション数は「2」に固定されており、複数ファイルを転送する際には、サーバーと2つのコネクションを確立し、2ファイルを同時に転送する仕様となっていた。これにより、通信帯域の利用効率を高め、全ファイルの転送完了までの時間を短縮できるメリットがあった。
今回のファームウェアアップデートでは、新たにコネクション数設定メニューが追加され、サーバーとのコネクション数を[1]に固定することが可能となった。これにより、通信環境に応じてファイルを1件ずつ順次送信できるようになり、より柔軟な運用に対応している。
EOS R50 V/PowerShot V1の機能向上
応用撮影ゾーンでのレビュー用AF対応
【PowerShot V1】【EOS R50 V】ライブコマースやエンターテインメント配信に適したレビュー用AF機能が、応用撮影ゾーンでも使用可能となり、撮影の自由度が向上した。
レビュー用動画撮影時には、カラーモードとしてカスタムピクチャーを選択できるため、Cinema EOSに近い映像表現を実現するCanon 709や、Log記録時のLUT適用にも対応する。これにより、よりクリエイティブな映像表現が可能となっている。
さらに、従来のUVC/UAC接続に加え、HDMI接続時にもレビュー用AFを利用できるようになったことで、高画質な映像による商品レビューのライブ配信が可能となった。
動画記録中のグリッド表示対応
【EOS R50 V】従来は撮影待機状態でのみ表示可能だったグリッド表示が、今回のアップデートにより動画記録中にも表示できるようになった。動画記録中も画面上にグリッドを表示できることで、より正確な構図確認や水平・垂直方向の傾き確認が可能となっている。
Live Switcher Mobileへの接続方式追加
【EOS R50 V】従来、PowerShot V1はRTMP接続(Camera Connect経由)によるライブ配信に対応していたが、今回のアップデートにより、EOS R50 Vと同様の直接接続方式に対応した。
これにより、Live Switcher Mobile(LSM)アプリからカメラを直接検出・接続できるようになり、セットアップ手順がよりシンプルになっている。ライブ配信開始までの準備時間を短縮できるため、商品紹介、イベント配信、ゲーム実況、料理配信など、さまざまなシーンでスムーズに配信を開始することが可能となった。
さらに、EOS R50 VとPowerShot V1を同一の接続方式で運用できるようになったことで、接続手順を統一でき、複数カメラを使用した配信環境でも迷うことなく設定を行える。これにより、現場における準備負荷の軽減にもつながっている。