Blackmagic Designの発表によると、チリを拠点とするインディーズのテレビスタジオ「Mirai Media」が、Ultimatte 12 HDリアルタイム合成プロセッサーおよび3台のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proデジタルフィルムカメラを使用して、「El Show de Las Javis(原題)」や「Más Terapia Que Tarde(原題)」など、様々な番組を制作しているという。これらの番組は、デジタルメディアやソーシャルメディアプラットフォーム、そしてチリの国営無料放送テレビネットワークであるTV+で視聴可能だ。当初オンラインで視聴者を増やし、その後、同じ制作ワークフローとビジュアルの基準を維持しながら、放送へと配信範囲を拡大したという。

サンティアゴに拠点を置くMirai Mediaは、2024年にベンヤミン・フェレール氏とロドリゴ・オレリャーナ氏によって設立され、ソーシャルメディア制作と従来のテレビ基準とのギャップを埋める高品質なデジタルコンテンツを制作することを目的としている。現在、同社は映画、テレビ、デジタルメディア制作の分野で経験を積んだ6名のプロフェッショナルチームで運営されている。このような創造力と技術力の融合により、Mirai Mediaでは、企画開発、スタジオ制作からポストプロダクション、配信にいたるまで、制作パイプライン全体を管理することが可能となっている。

フェレール氏は次のようにコメントしている。

フェレール氏:Mirai Mediaの特徴のひとつは、デジタルコンテンツのビジュアルレベルを高めることに重点を置いていることです。従来のポッドキャストの形式にとらわれず、より映画的な制作技術を取り入れています。

最初にチームを組む際に、Blackmagic Design製品を使った経験を持つプロたちを採用しました。彼らがBlackmagic Design製品に精通していたため、ワークフローにBlackmagic Designを取り入れるのはごく自然な選択でした。

Mirai Mediaは、Blackmagic Designのワークフローを全面的に活用し、自社スタジオで「El Show de Las Javis」、「Más Terapia Que Tarde」、「Golfistas Anónimos(原題)」などの番組を制作。その後、オンライン配信に加えTV+でも放送している。またMirai Mediaは、InstagramやYouTubeなどのソーシャルプラットフォームを通じて配信される、主に短編デジタルコンテンツとして設計された「El Horóscopo de la Buena Onda(原題)」も制作している。

フェレール氏:私たちの全ての番組のワークフローは非常に似ています。3台のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proをマルチカム設定で使用し、ATEM Mini Extreme ISO G2ライブプロダクションスイッチャーに映像を送信して切り替えと収録を行っています。制作上の主な違いは、番組のビジュアルデザインとテンポです。例えば、「Más Terapia Que Tarde」はより会話的でインタビューや議論に重点を置いている一方、「El Show de Las Javis」はよりエンターテイメント性の高い形式で、少しダイナミックな映像環境が特徴です。「Golfistas Anónimos」はゴルフに重点を置いているため、屋外のシーンを取り入れることもあるといった具合です。

すべての番組のビジュアル環境において、グリーンバックとUltimatte 12 HDを組み合わせて使用​​し、Unreal Engineで作成したバーチャルセットに出演者を合成しています。このセットアップにより、番組に応じて異なる環境を柔軟に設計しながら、一貫した画質を維持できます。

私たちが目指すビジュアルレベルを実現するには、クリーンでリアルなクロマキー合成が不可欠だったため、Ultimatte 12 HDを選択しました。私たちの制作はバーチャル環境に大きく依存しているため、一貫性のある自然な結果を得られるソリューションが必要でした。

フェレール氏によると、Ultimatte 12 HDの主要な利点のひとつは、キーイングの品質と精密性であり、特に髪の毛、エッジ、光の移り変わりといった細かい部分の再現性に優れているという。バーチャル背景と合成する際に、リアリティのある映像を維持することは、Mirai Mediaにとって非常に重要である。Ultimate 12 HDを使用するもうひとつの大きな利点は、そのスピードと信頼性だ。これにより、Mirai Mediaは高品質なキーイングを迅速に実現でき、制作プロセスを効率化し、DaVinci Resolve Studioを使用したポストプロダクションで後から必要となる修正作業の量を減らすことができるという。

フェレール氏:このワークフローを導入する前は、一貫性のあるクロマキー合成結果を得るためにより多くの時間が必要で、なおかつ予測が難しかったですね。Ultimatte 12 HDは、安定したプロ仕様のキーイングソリューションを提供することで、この問題を解決してくれました。これは、特に小規模のスタジオ環境で作業する際に非常に貴重です。

Ultimate 12 HDで気に入っている点のひとつは、Blackmagic Designのエコシステム全体、特にカメラやポストプロダクションツールと組み合わせた際に、非常に自然に統合できることです。この統合により、撮影から合成、そして最終的な納品まで、スムーズなワークフローを維持することができます。

Pocket Cinema Camera 6K Proを使用して、Blackmagic RAWで撮影する際の主な利点のひとつは、その画質とカラーサイエンスです。Pocket Cinema Camera 6K Proを使用することで、広ダイナミックレンジで優れたディテールの画像を撮影できます。これは、Ultimatte 12 HDおよびUnreal Engineを使用して、グリーンバックや合成環境で作業する際に特に重要です。また、このカメラは非常にコンパクトで柔軟にリグ組みできるので、弊社のスタジオスペースにもってこいです。

また、番組の宣伝に使われる動画の多くはソーシャルメディアプラットフォームを通じて配信されるため、横方向と縦方向の両方のフォーマットに対応できるPocket Cinema Camera 6K Proで画像をフレーミングして撮影できることが不可欠だとフェレール氏は指摘する。高解像度の6Kセンサーにより、Mirai Mediaは品質を損なうことなく柔軟に縦方向のフォーマットにリフレームできる。

Mirai Mediaのすべてのプログラムフィードとカメラ信号は、HyperDeck Studio HD Plus放送用デッキで収録され、その後、DaVinci Resolve Studioで編集、カラーグレーディング、フィニッシングが行われ、デジタルプラットフォームやテレビ放送に配信される。

フェレール氏:DaVinci Resolve Studioの利点のひとつは、ポストプロダクションの複数の段階が単一のプラットフォームに統合されていることです。小規模な制作チームにとって、番組の編集、カラーグレーディング、フィニッシングを同じ環境で行えることは、ワークフローの簡素化とプロジェクトの管理に役立ちます。

今後Mirai Mediaは、スタジオの特徴である技術主導型のワークフローを維持しながら、制作の規模と多様性の両方を拡大し続けることを目標としている。

フェレール氏:近い将来、既存の番組の新シリーズを準備すると同時に、ドキュメンタリープロジェクトや縦型フォーマットに特化したフィクションなど、新しい種類の制作に関しても準備を進めています。縦型フォーマットは、デジタルのストーリーテリングの進化において、非常に重要なフォーマットであると考えています。私たちはBlackmagic Designの今後の展開に非常に期待しており、Blackmagic Design製品を制作の中核に据えることで、高品質を維持しながら効率的に作業を進めることができると確信しています。