©2026映画「未来」製作委員会 ©湊かなえ/双葉社
Blackmagic Designの発表によると、瀬々敬久監督の最新作「未来」の撮影にBlackmagic PYXIS 6K、グレーディングにDaVinci Resolve StudioおよびDaVinci Resolve Mini Panelが使用されたという。
「ラーゲリより愛を込めて」など数々の作品を手掛けてきた瀬々敬久監督が描く、ミステリー「未来」。同作は、ベストセラー作家・湊かなえの同名小説の実写映画化作品であり、過酷な運命の中で生きる人々の罪と希望の物語である。主演は黒島結菜、共演に山﨑七海、松坂桃李、北川景子ら実力派キャストが名を連ねる。
撮影監督は、瀬々監督の作品に長年携わってきた俵謙太氏が務めた。同作では主にジンバル撮影や長回しにおいてBlackmagic PYXIS 6Kが使用されている。またグレーディングは株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービスのカラリスト・倉森武氏が担当した。
俵氏は次のようにコメントしている。
俵氏:本作は緊張感のあるシーンが多く、セットアップの時間をできるだけ削減したかったんです。そのため軽くて機動力の高いカメラを検討し、PYXIS 6Kを採用しました。僕はもともとBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proユーザーで、Blackmagic Designのカメラは色再現の幅がとても広く、グラデーションもすごく細かくて、スキントーンの表現も優れているため信頼しています。本作では、暗い雰囲気のシーンでも人物が際立って見えるような透明感のあるスキントーンを意識しました。

ジンバル撮影では、人物を追いかける躍動感のあるシーンや、長時間かつ移動の多い撮影にPYXIS 6Kが活用された。
俵氏:PYXISが非常に軽量なので、重いレンズをつけてもジンバルの最大積載量内に収めることができ、自由度の高いレンズ選択が可能でした。学校の廊下を走るシーンでは、僕の足音や微細な振動を機材が拾わないように、ジンバルを手持ちし、ドリーに乗りながら撮影しました。
また、「ドリームランド」が紹介されるシーンでもPYXIS 6Kは効果的に使用された。ドリームランドは劇中に登場するテーマパークで、過酷な環境で生きる少女たちにとっての憧れの場所として、象徴的な空間として描かれている。
俵氏:このシーンは、ブラックプロミストフィルターを使用し、光を拡散させることでドリーミーな雰囲気を強調しました。物語本編と差別化するため、幻想的なトーンにしています。
さらに取り直しができない重要なシーンでは、2台体制で撮影が行われた。
俵氏:いくつか2台体制で撮影したシーンがありますが、特にクライマックスでは、小道具を実際に燃やす必要があり、取り直しできないこともありますが、役者さんのお芝居も非常に緊迫したシーンなので、1台で撮影するとアングルを変えて、また役者さんたちに同じ演技をしてもらわないといけません。役者の演技のテンションを途切れさせないように、PYXIS 6Kともう1台のカメラを使用して、2つのアングルを同時に撮影しました。
同作は主に東京、奈良、三重という3つの異なる地域と時間軸が交差する構成となっている。ひとつの物語として一貫性を保ちつつ、場所や時間軸の違いを表現するため、俵氏とカラリストの倉森氏はロケーションごとにルック設計を行った。
俵氏:撮影地ごとに、3種類のLUTを使い分けています。三重のシーンは海が象徴的に背景によく出てくるので、その青の発色を際立たせるようにしました。東京は彩度を上げて、赤みを足してしています。奈良は時間軸が現代なので、全体的な彩度を抑えつつ暗部にシアンの青みがかったトーンを入れて内省的な雰囲気を出しました。