Blackmagic Designの発表によると、シェイン・コスギ監督の長編初監督作品「四十九 -SEEK-」のポストプロダクションにDaVinci Resolve StudioおよびBlackmagic Cloudが使用されたという。同作は現在注目を集めている短編映画祭のひとつであるCannes Indie International Film Festivalで最優秀インディーズ長編作品賞や最優秀カラー・編集賞、そのほか多数の賞を受賞した。
「四十九 -SEEK-」はシェイン・コスギ監督の長編初監督作品で、現代の忍者として存在する、秘密非政府スパイ組織「SEEK」の殺し屋である相沢京平と仲間の諜報員たちが、日本を乗っ取ろうとするヤクザの一味と対決するアクション映画。
同作の企画について、コスギ監督は次のようにコメントしている。
コスギ監督:この映画の企画は、主演を務めた浅野寛介さんと一緒に忍者映画を作りたいと話したところから始まりました。パイロット版を二年前に制作して好評だったので、出資を得て長編を作ることができました。
同作品は、フランス・カンヌで開催される国際映画祭Cannes Indie International Film Festivalにおいて数々の賞を受賞した。
コスギ監督:今回は経験豊富なすばらしい方たちがサポートしてくれたので、映画祭に出せば評価されると思っていました。
撮影はアメリカでもDPとして活躍していた矢﨑よしかつ氏、グレーディングは株式会社スパイスの三浦徹氏、編集およびポストプロダクションスーパーバイザーには株式会社インターセプターの田巻源太氏が監督をサポートした。

コスギ監督:グレーディングはDaVinci Resolveを使うことが決まっていたので、編集もVFXもできるし、全部同じソフトウェアにした方が便利だと思って、今回自分でも初めてDaVinci Resolveを使ってみました。
田巻氏:まず私が撮影素材の映像と音声を合わせて、弊社のアカウントでSEEKのプロジェクトライブラリを作って共有しました。もとの素材はRAWで重いのでDaVinci Resolveでプロキシを作って一通り繋いでから、プロキシファイルの入ったSSDを監督にお渡しして、こだわりのあるアクションシーンなどを監督が自分で編集できるようにしました。編集作業は監督が立ち合いのときは弊社のスタジオでDaVinci Resolve Editor Keyboardを使って、私が1人で作業する場合は自宅でDaVinci Resolve Speed Editorを使って編集しました。
編集後は共有されたプロジェクトライブラリに三浦氏がアクセスしてDaVinci Resolve Advanced Panelを使ってグレーディングを行った。グレーディング終了後に、田巻氏が共有されたタイムラインからDCPを作成した。
三浦氏:撮影データだけいただいて、弊社のスタジオでプロジェクトライブラリを開いて同じタイムラインを共有するだけなので、コンフォームの不具合も全くなく、尺もばっちりくるので本当に便利でした。
同作のルック作りについて、DPを務めた矢﨑氏は次のようにコメントしている。
矢﨑氏:シェイン(コスギ監督)の好きな映画やトーンはよく分かっていたので、そこをベースにこんな感じかな、というのを提案しました。日本映画っぽい感じよりは海外の映画の雰囲気に近いルックですね。照明も、きれいに見えるように当てるというよりは、エッジしか見えていないような、正面から当たってないシーンもたくさんありました。

コスギ監督:忍者にはダークでミステリアスな感じが欲しかったので、ダークなシーンでは顔がほとんど見えなくても雰囲気で伝わるので、あえて暗いままにしたところもあります。
カラリストを務めた三浦氏はこう付け加える。
三浦氏:黒の表現は監督と矢﨑さんが本当にこだわってかなり細かく調整しました。最後の戦いのシーンでは現場のライティングワークでも色を作り込んできてもらっていて、顔の部分に赤い照明を当てて、かなり良い仕上がりになりました。
また、同作ではバレ消しなどにFusionページが活用された。
田巻氏:地下駐車場のシーンでは、映り込んでしまったポスターをFusionで消しています。最終データが上がってきたあとも、細かな部分をFusionで調整しました。
コスギ監督:5分以上の長回しのアクションシーンがあるんですが、長回しだと途中で映ってはいけないものも映ってしまうことがあります。でも、アクションシーンはリアルさを追求してワンカットで撮りたかったのでカメラを止めたくない。撮影しながら、このくらいだったらFusionで消せるな、と判断できたので本格的なアクションシーンが撮れました。
