Pyro 5 4Kは、モニター、送信機、受信機を1台のコンパクトなデバイスに統合し、エンドツーエンドの4K30ワイヤレス伝送を実現

Hollylandは、中国・深センの本社において、同社のワイヤレス映像伝送システム「Pyro」シリーズの最新モデル「Pyro 5 4K」を正式発表した。現時点で日本国内での発売時期および価格は明らかにされていないため、本稿では海外発表の内容をお伝えする。

「Pyro 5」をベースとしたこの新型ワイヤレスモニターには、4K30のエンドツーエンドワイヤレス伝送、より多くのカメラモデルにおける直接制御への対応、そして新機能「Image Overlay(イメージオーバーレイ)」という、3つの重要なアップデートが盛り込まれている。

低遅延のモニタリング機能と1,500ニットのディスプレイにより、明るい屋外環境下でも撮影クルーは集中力を維持

プロ向けの制作現場では、従来、個別のワイヤレス伝送システムや独立したフィールドモニターが使用されてきたが、これには追加の機材や配線、セットアップに時間がかかるという課題があったという。単なるモニター以上の機能を備えるよう設計されたPyro 5 4Kは、様々な制作ツールを1つのコンパクトなソリューションに統合することで、このワークフローを簡素化し、ディレクター、放送局、コンテンツ制作者がセットでのセットアップを簡素化し、制作効率を向上させることを支援するという。

妥協のない伝送性能

Pyro 5 4Kの中核をなすのは、Pyroエコシステム全体における4K30のエンドツーエンド無線伝送であり、プロフェッショナルな制作ワークフローに鮮明な画質を保証するという。映画制作、CM制作、ライブストリーミング、マルチカメラ放送など、どのような用途においても、このモニターはワイヤレス映像伝送に対応している。

HollylandのWiFiBroadcastテクノロジーにより、Pyro 5 4KはPyroエコシステム内での柔軟なワイヤレス連携を実現する。ブロードキャストモードでは、1台のPyro 5 4Kで、最大4台のPyroデバイスに対し、直線距離で最大200メートル離れた場所へ同時に映像を送信できる。ブロードキャストモードがオフのときは、最大2台のPyroデバイスおよび2台のHollyViewアプリクライアントとの接続に対応している。

Pyro 5やPyro 7と同様に、Pyro 5 4Kは 2.4GHz帯と5GHz帯の両方で動作し、より広範囲の無線通信が可能となっている。「スマートチャンネル選択」機能は、モニターの電源を入れるたびに利用可能な周波数をスキャンし、空いているチャンネルを自動的に選択する。使用中は、「オート・フリークエンシー・ホッピング」機能が、干渉が検出されるとより空いているチャンネルに切り替えることで、安定した接続を維持する。複数のPyroデバイスを使用する制作現場では、手動でのチャンネル選択機能により、各デバイスに異なるチャンネルを割り当てることができる。これにより、各デバイスが独自のチャンネルを維持し、システム内でのチャンネル競合を低減できる。

単なるモニター以上の機能

ワイヤレス伝送機能により、Pyro 5 4Kは送信機、受信機、モニターの機能を5.5インチの1台に集約し、カメラに搭載するモニタリング構成やモバイル構成の両方を簡素化する。単なるワイヤレスモニターにとどまらず、Pyro 5 4Kはカメラの直接制御やプロキシ録画にも対応している。

カメラの直接制御機能により、オペレーターはカメラ本体に触れることなく、タッチスクリーンからカメラの設定を調整できる。互換性が拡大され、ソニー、キヤノン、ニコンのより多くのカメラモデルに対応するようになった。新機能「イメージオーバーレイ」は、参照画像を使用して撮影フレームを正確に合わせられるため、複数のテイク間で一貫した構図を実現し、同時に追加撮影を削減するのに最適だという。

また、同モニターはプロキシ録画にも対応しており、タイムコードが埋め込まれたプロキシファイルをSDカードに直接保存できるため、同期したレビュー、ラフ編集、ポストプロダクションでの共同作業が可能になる。

Pyro 5 4Kの5.5インチ、1,500 nitのディスプレイは、日中でも視認性が高く、ウェーブフォーム、フォールスカラー、フォーカスアシスト、ゼブラパターン、3D LUTなどのプロフェッショナルなモニタリング機能を備えている。また、HDMI IN、HDMI OUT、SDI INに対応しており、信号の入出力において高い柔軟性を実現している。

Pyro 5 4Kは、Pyroエコシステムのワイヤレス伝送の強みを活かしているという。4K30のワイヤレスワークフロー、インテリジェントモニタリング、カメラの直接制御、プロキシ録画、ライブストリーミングを1台のコンパクトなモニターに統合することで、この新しいデバイスは、ディレクター、放送局、コンテンツクリエイターに対し、撮影から配信にいたるまで、より効率的で柔軟な制作ソリューションを提供するとしている。