Blackmagic Designの発表によると、トラヴィス・ヘンリー氏が、舞台裏ドキュメンタリー「The Making of Sinners: Dancing With the Devil」をBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proで撮影したという。また、同氏は新作「Is God Is」の舞台裏映像の撮影にもBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proを使用した。
かつて舞台裏映像は、DVD特典やプレスキット用に演出されたインタビューにのみ焦点を当てていたが、現在はそれ自体が独立した映像作品となり、映像作家のビジョンと手腕のすべてを捉えるものとなっている。
制作スタジオのSeidistのオーナーである同氏は、ニューオリンズに拠点を置く、多数の受賞歴を誇る映像作家だ。先日「The Making of Sinners: Dancing With the Devil」で2つのウェビー賞、1つのクリオ賞を受賞した同氏は、舞台裏映像の撮影において引くて数多となっており、「罪人たち」、「自由への道」、「The Burial」などの世界的ヒット作の舞台裏映像に携わってきた。
同氏は次のようにコメントしている。
ヘンリー氏:舞台裏映像の撮影現場での成功の有無は、多くの場合、思慮深さがあるか、そして機材をコンパクトに抑えられているかに掛かっています。舞台裏映像の撮影では、監督、撮影監督、その他のスタッフが作り出そうとしている世界の意図を理解しようと努めます。舞台裏映像の撮影は基本的に単独で行うことになるため、その日の目標を達成するために、可能な限り多様な状況に対応できるツールが必要です。私にとってBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proは、まさにそれを体現するツールでした。
「The Making of Sinners」の撮影において、同氏は映画に人間味を持たせ、出演者やスタッフ、制作の様子を視聴者に余すところなく見せることが求められていた。同氏は、オスカー受賞監督のライアン・クーグラーやオスカー受賞衣裳デザイナーのルース・E・カーターから、現場の俳優やスタッフまで、映画に関わる誰もとやりとりが許可されていた。これにあたって、同氏は背景のように振る舞うと同時に、映画制作スタッフの一部となる必要があった。

ヘンリー氏:「罪人たち」では、ライアン・クーグラーの魂、人間性、そして比類なきビジョン、撮影監督のオータム・デュラルドの集中力、勢い、表現力がガイドとなりました。撮影スタッフは、デルタ地帯を舞台にした物語を紡ぎ出すべく動き出しました。それは、亡き叔父と彼が愛したブルースに敬意を表するものです。それと同時に、自分自身と自身のオリジナル作品に賭けるという挑戦でもありました。
私のゴールは、クーグラー監督とスタッフが物語を伝えるために奮闘している姿を捉えることでした。誰もが、容赦なく照りつけるルイジアナの太陽のもと、疑念の影と大きな期待を抱え、喜びと不屈の精神を持って本作に取り掛かっていました。ミシシッピのジューク・ジョイントにおけるあの夜のように、この映画がいかにして関係者誰もの運命を永遠に変えることになるのかを映し出そうとしました。
それにあたって、同氏はコンパクトで、高品質のシネマライクな映像を撮影できるBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proを選んだ。
ヘンリー氏:フィルムのようであると同時に、忠実性の高い映像がコンパクトなリグで撮影でき、シームレスに数秒でルック、露出、解像度、速度を切り替えられるため、「罪人たち」のセットで起きていることすべてを捉えるために使用した唯一のツールで、今もそれは変わっていません。
同カメラを使用した利点は、「罪人たち」で最も有名なシーンである超自然的なモンタージュ・シーンの撮影において顕著となったという。約4分におよぶ、綿密に演出された同シーンでは、登場人物たちが音楽の過去と未来を巡る。
そのシーンの舞台裏を撮影する上で、同氏は背景に溶け込むことができ、すでに伝説的になっている同シーンの撮影を捉えられたという。
ヘンリー氏:Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proのサイズのおかげで、機動力を維持でき、大型のカメラでは不可能な場所に入り込んで重要な瞬間を撮影できました。そこに埋め込まれたように感じ、コンボスタンドの下などの狭い場所や制作環境の中にカメラを配置できました。

また、恐ろしい闇からジューク・ジョイントでのダンスシーンにおける暖かい照明、作品中に多数出てくる炎のシーンなど、映画のセットと照明が頻繁に切り替わったことは、同氏にとってチャレンジとなったという。
ヘンリー氏:カメラの内蔵NDフィルターとデュアルゲイン・センサーは、難しいシーンや照明に対応する上で欠かせない存在でした。高コントラストから低照明など、本来なら大作映画の制作においてチーム体制でなければ実現できないような撮影を単独でこなすために、設定のすばやい変更が求められる場面が多々ありました。
その良い例が、ジューク・ジョイントでスタントマンが炎に包まれるシーンで、ハイライトに対応するためにカメラのNDを簡単に2つ目のベースゲインであるISO 1250に変更できたことです。あるいは、炎が静まり、ジュークのプラクティカルライトによる柔らかな光と、くすぶるスタントマンの残り火が姿を現すシーンですね。NDを使わず、ISO 400に変更してシャドウを扱えるようにしました。
ポストプロダクションのワークフローを効率化し、ストレージの効率性を可能な限り高めるために、撮影にはBlackmagic RAWが使用された。舞台裏映像の制作および編集は、コンスタンティン・ナサー氏が率いるRivendel FilmsによりDaVinci Resolve Studioで行われた。
ヘンリー氏:他のカメラと比較して、Blackmagic RAWコーデックはポストプロダクションで非常に簡単に扱えます。他のコーデックはポストプロダクションで障壁となる場合がありますが、Blackmagic RAWとDaVinci Resolve間のシームレスな統合性は、その優秀さをいくら褒めても褒め過ぎることはありません。バックアップの作成、複数のカラーグレーディングの比較、編集に加え、最終的なカット割りとグレーディングの前に、自分の意図を反映したリファレンスの書き出しを行えました。
この点でBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proは、これまでも、そして引き続き欠かせない存在となっています。被写体の映画スタッフが用いる表現言語に匹敵する、美しいイメージが得られる性能を持ちながら、映画撮影の妨げや邪魔にならないコンパクトさも兼ね備えることは、この筐体があってこそ実現できたものです。
