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アドビはPremiere ProとAfter Effectsに生成AIを活用した最新機能を導入した。Premiereでは動画や音楽をタイムライン上で直接生成可能になり、素材探しの手間を解消する。After Effectsには複雑なタスクを自然言語で自動化するAIアシスタントが登場。制作の摩擦を削ぎ落とし、クリエイターが表現そのものに集中できる革新的なワークフローを実現している。

多くのプロの映像編集者が直面するのが、編集作業中に急に訪れる「クリエイティブの停滞」だ。不自然な場面転換を補足するためのBロールショットや、シーンを際立たせるのに最適な効果音が手元にない場合、編集者は作業の手を止め、タイムラインを離れてライブラリやWebサイトを探索する作業を余儀なくされる。こうした面倒で時間のかかる作業が創作の勢いを削いでしまう。

だが、この度Adobe PremiereとAdobe After Effectsに導入されたAI搭載の強力な新ツールセットと機能強化が、こうしたワークフローの課題を刷新する。映像制作における最大の課題を解決し、時間のかかる作業を自動化することで、ユーザーは情熱を注ぐクリエイティブな工程に、より多くの時間を費やせるようになる。

また、Adobe Premiereの歩みにおいて、一つの大きな節目となるマイルストーンも発表された。米国テレビ芸術科学アカデミーが、2026年のエミー賞において、Adobe Premiereを『テクノロジー&エンジニアリング・エミー賞(卓越した功績賞)』に選出した。35年間、クリエイターと共にテレビの歴史を築き上げ、ポストプロダクションの基盤であり続けたAdobe Premiereの歩みが高く評価された結果だ。

新機能

映像制作の効率を飛躍的に高める「生成メディアツール」や「AIアシスタント」など、AIを中核に据えた進化が導入された。

新しい「生成メディアツール」で集中力を維持

アドビが最近発表した「2026年版 クリエイターツールキットレポート」によると、クリエイターの10人中9人近くが、アドビが提供しているようなクリエイティブAIツールを使用することで、ビジネスやオーディエンスの拡大を加速させていることが明らかになったという。

同時に、圧倒的多数のクリエイターが、最終的なクリエイティブな意思決定は自分たちの手元に残しておくことが不可欠であると述べている。スピードとクリエイティブコントロールの両立は、Adobe Premiereの新しい「生成メディアツール」の核となる考え方だ。タイムライン上で直接動画や効果音を生成できるため、アプリ間を行き来することなく、シーンに必要なコンテンツを思い通りに作成し、編集者は制作全体を通じて完全なクリエイティブコントロールを維持することができる。

この新しいツールは、「生成メディア」を選択し、生成結果を配置したい場所を指定するだけの直感的な操作で、すぐに使い始めることが可能だ。

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必要なものを文章で説明することで、Adobe Premiereがコンテキストを理解した、完全に編集可能なオーディオおよびビデオクリップを生成する。生成されたクリップは、プロジェクトを離れることなく、微調整やバリエーション展開を行うことができる。また、Adobe Fireflyをはじめ、Google Veo、Kling、Runway、Lumaなどのパートナーモデルから、クリエイティブのニーズに最適なモデルを選択できる。

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タスクバーのツールには以下が含まれる。

  • ビデオを生成:編集者は、プロジェクト内から取得した参照フレームをサンプリングして、タイムライン上の不足部分を補う動画を生成できる。周囲の編集内容のビジュアルコンテキストに合わせた映像を作成できるため、シーン全体の一貫性を保ちながら、より効率的に編集作業を進められる。
  • サウンドエフェクトを生成:アドビの商用利用可能なオーディオモデルを採用しており、編集者はタイムライン上で直接効果音を生成できるほか、自分の声を使ってリズム、タイミング、強さを指定することも可能だ。
  • サウンドスケープを生成(ベータ版):編集者は最大15秒間の動画を分析し、編集内容のコンテキストに基づいたオーディオを自動生成することができる。生成されるオーディオには、環境音やサウンドエフェクトのレイヤーが含まれ、編集に合わせてカスタマイズやタイミング調整が行われる。「サウンドスケープを生成」は、編集者がオーディオ制作を始めるための出発点として設計されており、そこからさらに発展させ、細部を調整できる音のベースをすばやく作成できる。
  • 音楽を生成(ベータ版):編集者は、複数のバリエーションから選択できるオリジナルの音楽を作成できる。テンポやループ設定のコントロールも備えており、プロジェクトのニーズに合わせてカスタマイズが可能だ。生成された音楽は、あらゆる種類のメディアにおいて同期権(映像と組み合わせた利用)を気にせず、安全に商用利用できる。

Adobe Premiereのよりスマートなオーディオ

ノイズの多い録音や、失敗したテイク、または重なり合った台詞は、編集のスピードを落とす。パブリックベータ版として提供される新しいAIオーディオツールは、オーディオ素材のクリーンアップ、分離、調整を、これまで以上にすばやく簡単に行えるよう支援する。

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新しいオーディオツールには以下が含まれる。

  • オーディオを強化:「スピーチを強調」を基盤とし、次世代のノイズリダクション機能を備えている。セリフ、音楽、環境音、効果音を個別に制御できるため、各レイヤーを独立して調整したり、ダイアログのみを完全にミュートにしたりすることができる。オーディオを強化を使えば、音源を分離してノイズの多いセリフをクリーンアップしたり、リバーブを追加・軽減したり、使用ライセンスがない音楽などをまるごと削除したりすることができ、ミックスのあらゆるレイヤーを精密に制御できる。
  • クロストークを分離:重なり合った2人の会話を自動的に独立したトラックに分割するため、再録音することなく各声を個別にミキシングや編集できる。
  • 自動ダッキング:手動でキーフレームを設定することなく、自動でセリフや、音楽、他の要素のバランスを保つ。
  • 速度変更アルゴリズム:元のピッチや音色を維持しながら、より広い範囲で自然な音の長さ変更を実現し、日常的なワークフローを高速化する。
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Adobe After EffectsのAIアシスタントで、面倒なタスクを自動化

Adobe PremiereのAIアシスタントを活用して、アセットの整理、クリップの一括リネーム、マーカーの追加など、時間のかかる煩雑な作業を効率化しているビデオプロフェッショナルから、多くの反響が寄せられている。

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複雑なプロジェクトに取り組むモーショングラフィックスデザイナーや、仮のVFXを追加したい編集者にとって、モーショングラフィックスの作業は多くの場合、何百ものネストされたコンポジションを管理し、セットアップやロトスコープに何時間も費やすことを意味する。Adobe After Effectsの新しいAIアシスタント(パブリックベータ版)は、クリエイティブなパートナーとして機能し、プロジェクト全体にわたりネイティブに動作して、面倒な多段階のタスクを平易な言葉のプロンプトで置き換える。

Adobe Creative Cloud全体にわたっての提供開始以来、AIアシスタントは作業効率化を求めるクリエイターの間で支持を集めている。例えばAdobe Premiereでは、アセットの整理、クリップの一括リネーム、マーカーの追加、開始点の構築といったセットアップ作業を処理する。

クリエイティブエージェントの対応範囲は、モーションデザインを含む、より幅広いプロフェッショナル向けビデオワークフローへ拡大される。Adobe After Effectsでは、AIアシスタントがパブリックベータ版として利用可能になった。AIアシスタントは、初心者ユーザーにとってより直感的にアプリケーションを使い始めるための入り口を提供すると同時に、経験豊富なモーションデザイナーがより迅速に作業できるよう、クリエイティブフローを中断しがちな、煩雑で技術的な、複数ステップにわたる作業を支援する。

Adobe After Effectsに標準搭載されたAIアシスタントは、複数の工程からなるワークフローをバックグラウンドでサポートし、クリエイターが表現そのものに集中できる環境を提供する。どの作業をAIに委ね、どこを磨き上げるか、そして自身の感性や専門性、判断をどのように反映するかは、常にクリエイターが主導権を持って決定できる。

また、Adobe After EffectsのAIアシスタントは、現在開いているコンポジションだけでなく、プロジェクト全体を対象に機能する。自然な言葉で実行したい内容を指示するだけで、数千ものレイヤーを含む大規模なプロジェクトの整理、技術的な問題の修正や解決、コードを記述することなくエクスプレッションのような高度なモーションエフェクトの作成を支援する。コンポジションやフッテージの確認など、クリエイターの指示に基づく作業の実行をAIアシスタントに依頼することもでき、これにより、通常は数時間かかる作業を数分で完了できるようになる。

「カラーモード」でのグレーディングを高速化、コントロール性を向上

Adobe Premiereの「カラーモード」に新たなアップデートを追加し、カラー表現の革新に向けた取り組みをさらに進めている。「カラーモード」は、編集者のために特別に設計された、これまでにない新しいカラーグレーディング体験だ。制作ワークフロー全体を自身で管理する機会が増える中、「カラーモード」は、プロフェッショナル向けのカラー調整ツールを編集作業に直接組み込む。

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新しい「スタイルモジュール」には、「ビネット」や「ミッドトーン」などが追加され、映画のような自然で本格的な表現を実現する。また、新しい「自動カラー補正」ツールでは、クリップ、カスタムグループ、またはシーケンス全体の色温度や露出をワンクリックで補正できる。すばやい調整を行う場合でも、最終的なカラーグレーディングを仕上げる場合でも、「カラーモード」は映像そのものを中心に据えながら、プロジェクト全体の色の流れをより細かくコントロールできる環境を提供する。

簡単な調整から最終グレーディングまで、自らカラー調整を行う編集者のための機能強化を導入した。カラーグレーディングは、面倒な作業ではなく、直感的なものであるべきだ。現在Adobe Premiereでベータ版として提供中の「カラーモード」は今回、より少ないクリック数でプロレベルの成果を実現するアップデートによって進化を継続している。新しい「スタイル」モジュールは本格的なフィルムのようなルックを提供し、「自動カラー補正」はワンクリックでクリップ、カスタムグループ、またはシーケンス全体の色温度と露出を補正し、バランスの取れたスタート地点を設定する。

普段使いのビデオ編集ツール全体にわたるアップグレードの実施で、作業の摩擦を解消

ユーザーの想像力のスピードに追いつき、迅速な作業を可能にするため、プロパティパネルとエフェクトパネルを再設計し、ナビゲーションを高速化した。さらに、Frame.ioが提供するマウントされたストレージがすべてのアカウントで利用可能になり、手動でのダウンロードやローカルストレージの容量不足を気にすることなく、クラウドから直接フル解像度のメディアをAdobe Premiereのタイムラインにストリーミングできるようになった。