メディア制御と監視を手がけるBitfocusは、さらなる運用能力と柔軟性を求めるユーザーの要望に応える「Buttons」バージョン1.8を発表した。発売以来、最も多くの機能が追加された今回の新バージョンは、IBC2026(9月11日〜14日、アムステルダムRAI)のElgatoブース(8.D31)で展示される。
Buttonsバージョン1.8は10月までのリリースを予定しており、すべてのButtonsライセンス保有者が利用可能になる。
Bitfocusによると、Buttonsは、その柔軟性と複数ベンダーの機器を組み合わせたシステムを幅広く制御できる能力により、放送およびAVシステムのワークフロー設計と運用制御におけるデファクトスタンダード(事実上の標準)になりつつあるという。新機能はいずれも、直感的なButtonsのユーザーインターフェースを基盤として、高度なシステム構成やワークフローの作成、実行をより迅速かつシンプルにするよう設計されている。
バージョン1.8では、より高度なルーティングツールを導入した。自動パス検索により、ユーザーがルーターやタイライン(システム間の接続回線)を構成する基盤ハードウェアを意識することなく、ソースと宛先をドラッグ&ドロップで接続できるようになる。
仮想カメラチャンネルのような複雑な構成も容易に複製でき、大規模なインフラストラクチャを効率的に構築できる。イベント中に信号パス上の機器を交換する必要が生じた場合でも、その変更をユーザーに意識させることなく運用を継続できるという。
さらに、すべての構成をプロジェクトにひも付けられるため、イベント終了時には使用していたリソースが解放され、タイラインやルーターのパスが不必要に占有されることを防げる。IPネットワーク向けには、Buttons自体にNMOSレジストリサーバーを組み込み、機器やストリームの検出と相互運用性を容易にするとともに、ストリームタイプに応じたマルチキャストアドレスの管理にも対応する。
TSLタリー管理システムを使用する放送局では、Buttonsへの直接統合が可能となり、機器間の関係性を認識したラベル表示やタリー管理を実現する。Buttonsのユーザー登録システムでは、操作環境が特定のパネルや場所ではなくユーザーにひも付く。
ユーザーがログインするかNFCトークンで認証すると、現在のプロジェクトや担当タスクに応じた操作環境が自動的に設定される。さらに、スマートなロール同期機能を備えたLDAP/Active DirectoryおよびOIDCによるシングルサインオンをサポートする。
ワークフローツールボックスには、時間指定や条件付きイベントをトリガーするカウントダウンノードとストップウォッチノードを追加した。HTTPクエリおよびリクエストノードにより、外部システムと連携した自動化の可能性も広がる。ライブメディアアーキテクチャにおける耐障害性とセキュリティを強化するため、Buttonsは3系統の冗長ハードウェア構成で運用できるほか、バージョン履歴を備えたスケジュールバックアップとワンクリックによる復元機能にも対応する。
BitfocusのCEOであるオーレ=アンドレアス・ロヴランド氏は、次のようにコメントしている。
ロヴランド氏:この数年でButtonsの人気が高まったことを、私たちは大変嬉しく思っています。これは、私たちが当初描いていたアイデアが正しかったことを示しています。しかし、それ以上に重要なのは、ライブイベントの管理において何が本当に重要なのかを理解している、業界の最前線にいる人々と私たちが対話しているということです。彼らからのフィードバックが、私たちをさらに柔軟な制御へと前進させてくれています。
その好例が、ある大手サッカー連盟です。同連盟のオペレーターはElgato Stream Deckパネルを気に入っていますが、ロータリーダイヤルを使用する機会が少ないため、ダイヤルを下側ではなく上側にして使いたいという要望がありました。そこでバージョン1.8では、パネルを180°回転させて設置しても、動的なラベルを正しい向きで表示できる機能を追加しました。簡単な修正のように聞こえるかもしれませんが、忙しくストレスの多い環境で作業するオペレーターにとっては、大きな違いを生むのです。