地デジの不感地帯にはギャップフィラーが必要だ

20011年7月24日現行のアナログテレビジョン放送は送信を停止し、地上波デジタルテレビジョンのみとなる。地上波デジタルテレビジョンは反射波による受信障害は解消されるが、建物や地形による遮蔽受信障害は解消されない。

こうした局所的受信障害を解決するのがギャップフィラーだ。受信状況のよい場所で電波を受信し、等化・増幅し、局所的不感地帯に再放射またはケーブルで分配するものである。もちろんホームパスト内ならばケーブルテレビに加入することによって受信障害を回避出来る。八木アンテナ(株)、マスプロ電工(株)、日本アンテナ(株)などの展示が目立った。

セットトップボックス(STB)の動向

2007年3月現在STBの台数は全国で380万台を超えている。 STBはケーブルテレビで送られてくる地上波放送、BS放送、CS放送、コミュニティCH放送を1台で受信する。地上波デジタル放送のケーブル伝送方式にはトランスモジュレーション(TM)方式とOFDM(電波と同じ形式をパススルー)がある。

STBにはケーブル伝送方式にあわせて用意する必要がある。BS、CS放送はTM方式としている。地上波デジタル放送はHD対応が必須である。また双方向機能を内蔵したものや、HDDを内蔵したものがある。

松下電器産業(株)は6月から64QAM(TM)/OFDM(パススルー)両方式対応でケーブルモデム内蔵の「TZ-DCH2800」とLAN端子搭載の「TZ-DCH2810]を発表した。どちらもBS HD放送を23時間録画できる250GBのHDDを内蔵している。

パイオニア(株)はTM/パススルー両方式対応で、HDD外部接続型の「BD-V700」を提案している。320GBの専用HDD(カートリッジスタイル)をオプションで用意している。その他参考出品としてIP-STBが展示されていた。(IPTVについては、今年3月19日世界の大手9社によってOpen IPTV Forumが立ち上げられた)

パイオニア(株)はTM/パススルー両方式対応で、HDD外部接続型の「BD-V700」を提案している。320GBの専用HDD(カートリッジスタイル)をオプションで用意している。その他参考出品としてIP-STBが展示されていた。(IPTVについては、今年3月19日世界の大手9社によってOpen IPTV Forumが立ち上げられた)

コミュニティCH(HD化、データ放送)

コミュニティCHはCATVにとってとても重要だ。地上デジタルがHD化されていく、コミュニティCHもHD制作システムを導入してきれいな映像を提供することは必須であると思われる。 (株)ブロードネットマックスなどで展示があった。月刊「B-maga」6月号に拠れば、コミュニティCH のデジタル化を実施しているケ?ブル局は46社、そのうちHD化しているところは18社(19施設)であるという。

(株)メディアキャストのブースがにぎわっていた。

外部システムから送られてきた情報を受信してARIB(電波産業会)規格フォーマットへ変換し、BML(Broadcasting Markup Language)画面テンプレート合成するコンテンツ更新システム。放送画面を構成するBML画面テンプレートの制作と動作検証。データ放送のカルーセル化(データ繰り返し)とTS(ストリーム)化を行うTS生成装置。これらをまとめてメディアキャストは「DataCaster-Suite」を開発した。これによって地域行政、学校、行事、交通情報、緊急医療情報、避難情報、ごみ収集情報、・・・・・の伝達が比較的容易になった。

またJC-HITSがデジコミュCHのデータ放送をサポートするということで展示が行われていた。

その他

CATVネットワークの管理システムとして、ミハル通信のFTTH統合管理システム、富士通のケーブルモデムの収集君などの展示も見られた。ほかにもいろいろ展示されていたに違いないがなかなか目立っていない。測定器は、アンリツ、横河電機、サンライズテレコム、協栄産業、JDSUアクテルナ、リーダー電子などから出展されていた。事業者の保守部門に充実させていきたいものである。

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