CEATEC2010は、「3D」と「スマートフォン」一色

開催日2日目の10月6日は、一般公開日の初日になる。幕張メッセのホール1から6それに加えCEATEC Suiteと銘打ち全ホールで開催される。朝10時ぐらいに海浜幕張駅の電車を降りるとホームはCEATECに向かう来場者でいっぱいになり、なかなか改札口まで進まなかった。会場では通路は人で溢れていて、各社ブースの全景の写真を撮るのが困難なほどであった。

主催社側の発表によると特別招待日である10月5日の来場者数は2万4,175名と発表。今年も昨年のように盛況のようだ。2010年会場内のトレンドは一重に3Dということに尽きるだろう。ソニーやパナソニックのブースで、民生用のさまざまなものが3D対応に対応し始めている現実を見て改めて驚いてしまった。今回のレポートを見ていただくと如何に3Dという言葉が溢れているかわかるだろう。

またこれまでメガネをかけることが足かせだった3Dの視聴方法にいよいよ東芝が、グラスレス3Dの発表を行ってきた。またトレンドであるARをうまく組み込んだNTTドコモのARWalkerには未来を感じた。3Dに関しては少しも食指は動かないのではあるが、3DとARを組み合わせて、現実の世界で活用する製品やサービスが出てくるのではないかと思う。ガジェット的な見方をすると、やはりタブレット端末やスマートフォンであった。これらの製品は男性のみならず多くの女性も手に取って関心を寄せていたのが印象的だった。

CEATECのようなIT・エレクトロニクス展の来年のトレンドを読むのは難しい。それだけトレンドの移り変わり方は激しい。恐らく来年も今年以上に「3D」が定着し、当たり前の状態になっていくのではないだろうか。CEATECは家電のトレンドや未来が覗くことができるイベントである。お伝えしたレポートの方にもまだまだお伝えできていない部分もある。会場で気になったものを最後に幾つか紹介したいと思う。9日土曜日まで開催中である。是非会場に足を運んでもらいたい。

村田製作所

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  村田製作所は、当社の最新テクノロジーを搭載した自転車型ロボット「ムラタセイサク君」および一輪車型ロボット「ムラタセイコちゃん」の2010年モデルを開発。省エネ技術、センサー技術、通信技術と、機器の環境性能向上に貢献する部品を搭載し、S字平均台走行などを実現。

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ムラタセイサク君は2輪車型ロボットで、不倒停止や坂道走行、S字平均台走行などが可能。



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ムラタセイコちゃん。従来の不倒停止や前進後退に加え、制御技術・回路設計技術の進化により、S字平均台の走行が可能になった。

mmbi(株式会社マルチメディア放送)

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2011年のアナログテレビ停波後の周波数を利用して提供する新しい放送技術規格「ISDB‐Tmm」方式により、携帯型端末での利用を想定した放送と通信のそれぞれの特徴を融合した新たな放送メディアサービスを展開。マルチメディア放送の特長の解説や新しいユーザーインターフェース、デモコンテンツなどの展示のほか、電波の送受信デモなどを行った。

mmb_001.jpg ISDB-Tmm方式を利用した放送波受信デモ。蓄積型放送(ファイルキャスティング)およびリアルタイム型放送(ストリーミング)で実際に放送

Fraunhofer

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Fraunhoferバーチャル・ミラー。ディスプレーに搭載されたカメラで撮影したTシャツの色などをリアルタイムで変換。ディスプレーを鏡に見立てることで、試着室などへの応用が可能としている。

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Fraunhofer 3Dキオスク。手の動きによってディスプレーに浮かぶ3Dオブジェクトを回転させる等の操作を行うことができるもので、裸眼視聴が可能な仮想3Dタッチスクリーンを採用することで、ショールームや会議場、ショッピングモールなどでの利用が可能としている。

エプソントヨコム

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モーショントレースに必要な3軸角速度と3軸加速度を検出可能なディバイスAH-6100の実用例のデモンストレーション。ヘッドホンに組み込み頭の角度などを検出して傾きの角度などで効果音を発生させるデモと姿勢制御に利用したもの。