「FULL HD IMAGING EYE-LAND」を掲げ、活況なブース
大手カメラメーカーがブースの縮小をする中キヤノンは昨年より少し大きなブース面積で出展。今年の出展テーマは「FULL HD IMAGING EYE-LAND」となっており、HD機器や3Dのほか、セミナーコーナーが設けられていたのが特徴的だった。
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新製品としては国内初出展となる防振機能内蔵の放送用HDレンズHJ15×8.5B KRS-VやBluetoothを利用したワイヤレスレンズコントロールボックスWB-10T/WB-10R、今月4日に発売になったばかりの小型ビデオカメラXF100/105などが出展された。また、EOSの動画機能がプロの世界でも認められたということもあり、EOSのハンズオンコーナーが設けられおり、来年3月発売のEF 8-15mm F4 L Fisheye USMやEF 300mm F2.8 L IS II USM、EF 400mm F2.8 L IS II USMなどともに出展された。
HJ15×8.5B KRS-Vは、昨年のInterBEEでは参考出品されていたレンズで、キヤノン独自のブレ補正技術であるバリアングルプリズムを搭載しており、広角端から望遠端までズーム全域での高い防振性能と幅広い補正角を実現しているほか、撮影状況に応じて選べる4通りの防振モードを装備している。また、防振機能を使用している際にも良好な光学性能を維持できる。従来空撮や車載などで大掛かりな防振システムが必要だったものが、このレンズを使用することでかなりカバーできるほか、手持ちでの望遠撮影で威力を発揮する。
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WB-10T/WB-10Rは、レンズとフォーカス/ズームデマンド間をワイヤレス化することで、クレーンなどへのセッティングの簡素化や三脚から肩担ぎへのスムーズな移行を実現するもので、最大10mまで離れた距離でレンズをリモートコントロールすることができる。なお、電源は単3電池2本で最大80時間使用できる。
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EF 8-15mm F4 L Fisheye USMは、EOS 5D MarkⅡのように撮像素子が35mm判の場合は全周から対角180°までをカバーすることが可能。EOS 7Dなど撮像素子がAPSサイズ相当場合は対角180°までの魚眼撮影が可能で、価格は15万7,500円となっている。また、 EF 300mm F2.8 L IS II USMやEF 400mm F2.8 L IS II USMも来年の3月発売となっており、ケースに入れて出品されていた。
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XF105/100はハンズオンコーナーでは当初用意した2台では間に合わなくなり急遽2台追加したものの行列ができる状態だった。業務用のカメラとしては30万(HD-SDI端子装備のFX105は40万)という破格の値段ということだけでなく、INFRAREDモードや3Dアシスト機能といった実機を見ないとわからない部分もあり、その目で確かめたいユーザーが多かったのだろう。
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ブース裏手のあまり目立たない位置では、XFシリーズやEOS MOVIEのセミナーがInterBEE期間中の10時30分から17時まで開催されていたが、どの回も満員で立ち見がでるほどであった。
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