AJAは先に発売となったKi Pro Miniを初めとして、今回新たにデュアルチャンネルユニバーサルフレームシンクロナイザー&コンバーターFS2やHi5-Fiber、FiDO SDI/Optical Fiber ミニコンバーターシリーズを発表したほか、KONA 3Gの4Kモード対応モデルも発表した。
また、今回AJAとしては初めて次期機種のプレリリースとして、コードネームRikerとコードネームPhaserと名づけられた試作品の出展をおこなった。AJAはユザーの要望を反映した製品開発を一貫して行なっており、開発中の製品をNABで披露することで、より迅速にユーザーの要望を製品に取り込もうという姿勢の現れのようである。
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デュアルチャンネルユニバーサルフレームシンクロナイザー&コンバーターFS2は、1RUの筐体に独立した2つのフレームシンクロナイザーと10bit アップ/ダウン/クロスコンバーターを搭載したもので、アナログコンポーネントおよびコンポジットのほか3G/HD/SD-SDI, Dual-Link, HDMI I/Oといった様々な入力/出力をサポートしており、スチルストア、キーヤー、ビデオプロセッサーアンプ、カラーコレクターを備えている。また、入出力信号のルーティング機能とデュアル16chオーディオプロセッサーとオプションでDolby E エンコーディング/デコーディングの搭載や3G-SDI/HDMI/オプティカルファイバー入出力に対応できる。出荷開始は2011年夏を予定。
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Hi5- Fiberは、オプティカルファイバーケーブルで伝送されるHD/SD-SDI信号をHDMI v1.2出力に変換するコンバーターで、エンベデッド 8chオーディオに対応しているほか、2ch音声モニタリングも可能。 FiDOシリーズは、シングルチャンネル SDI → シングルチャンネルST ファイバー、SDI ループアウトのFiDO T-STとシングルチャンネルST ファイバー → シングルチャンネル SDI x2のFiDO R-ST、シングルチャンネル SDI → シングルチャンネルSC ファイバー, SDI ループアウトのFiDO T-SC、シングルチャンネルSC ファイバー → シングルチャンネル SDI x2のFiDO R-SCの4モデル。
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SDから5Kワークフローに対応するAJAのマルチフォーマット I/Oテクノロジーが搭載されたRiker。現在テクノロジープレビューのみで実際の映像はだしていなかった
Rikerはリアルタイムにアップ/ダウン/任意のサイズへスケールすることができるコンバーターで、SDから5Kまで対応している。I/Oの変化に柔軟に対応できるようにモジュール式アーキテクチャーを採用している。ホストとの接続は8レーンのPCIe2.0で行うようになっており、5k、4k、2k、Quad Link HD、3G、Dual Link HDに対応。片眼60Hzというハイフレームレートの2K 3Dや、24/30Hzの4K ステレオ3Dを扱うことが可能となっている。また、12bitのRGBAやXYZA、YCbCrKなどにも対応しており、RED EpicやARRI Alexaへのワークフローへ適合可能としている。
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最新のMacBook Proラインナップに実装されたThunderbolt Technologyに対応したPhaser。左はその完成予想モックアップで右は実際の映像を出してのテクノロジープレビューデモ
Phaserは、3G/HD/SD-SDI入出力、ステレオ出力のためHDMI 1.3a入力/HDMI 1.4出力、10-bit アップ/ダウン/クロスコンバーターで、RS-422デバイスコントロール、リファレンス、LTC入出力にも対応している。MacBook Proで採用されているThunderbolt Technologyに対応しており、ケーブル1本の接続で、3G/HD/SD-SDIとHDMIを扱うことが可能。
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Ki Pro Miniは、様々な入力に対応しているためビデオカメラやデジタル一眼などと組み合わせて高品質な記録が可能。今回リモートコントロールが可能となり、RECスタートなどをサードパーティ製のリモコンで行えるようになった。また、RED EPICにおける初の推奨Apple ProResソリューションになった。これにより様々なワークフローを展開できるとしている。
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