Canonブースレポート
キヤノンはNAB直前の13日、CINEMA EOS SYSTEMの新製品としてC300の上位機種ともいえるC500を発表した。C500は4kのRAWデータを出力することが可能となっており、EFマウントモデルとPLマウントモデルが用意される。いずれも年内の発売を予定しており、価格は3万ドルとのこと。センサーは先に発表されているC300同じスーパー35mm相当で画素数は885万画素とC300(829万画素)より若干多くなっており、4K(DCI/QFHD)収録ではBayer RGB RAWと Canon Log 10bitに対応、2K(DCI/FHD)出力ではBayer RGB 4:4:4/Canon Log 12bitまで対応する。外観はほとんどC300と同じだが、4k出力対応のため3G-SDI2系統とモニター用にも2系統のBNC出力端子が装備されている。なお、1080モードでは120p/10bitでのハイスピード撮影にも対応する予定となっている。
会場では発表になったばかりのAJAのKi Pro Quadと組み合わせた出展も行われており、現状では4k2k記録はこうした外部レコーダーで行う模様だ。
同社はCanon EXPO2010において30型の8MピクセルLCDディスプレーを披露していたが、NABではこうした技術の蓄積を生かした忠実な色再現性・高解像度・高コントラストを実現する業務用30型4K動画ディスプレーの試作品を出展した。詳細な仕様や価格は未定だが年内商品化を目指しているという。同社では医療用として高解像度のディスプレーを開発しているが、映像制作者向けのディスプレーは初となる。
一連のCINEMA EOS SYSTEMをより一層充実させるため、持てる技術を投入しているという印象だ。
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4kのRAWデータを出力に対応したC500
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C500には4k出力対応のため3G-SDIとモニター用に2系統のBNC出力端子が装備されている
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Ki Pro Quadと組み合わせた出展。C500からのRAW信号をディベイヤー(いわゆる現像処理)を行いThunderboltを介してデーター出力が可能
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30型4K動画ディスプレーの試作品。詳細な仕様や価格は未定だが年内商品化を予定している
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EF Cinema Primeレンズ。CN-E 15.5~47mm、CN-E 30~105mmなど
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