注目はカメラとレンズだ。カメラでは、NABで発表されたALEXAファミリの「ALEXA Studio」「ALEXA M」「ALEXA Plus 4:3」の3機種が展示されている。ALEXA Studioは、光学ビューファインダーとミラーシャッターを搭載したフィルムカメラに一番近い形のカメラだ。ローリングシャッター現象が起きないし、電子ビューファインダーで発生するようなディレイなどが一切ないのが特徴だ。ALEXA Plus 4:3は、4:3のセンサーを持ったカメラだ。アナモフィックレンズでのシネマスコープ撮影に非常に特化したカメラだ。ALEXA Mは、カメラヘッドとボディが分かれたユニークなモデルだ。ヘッドの部分は約2キロぐらい。ALEXAの高画質な映像を狭い場所や空撮など特殊なところに対応することができるカメラだ。

ALEXAシリーズ

InterBEE2012_nacinc-02.jpg

ALEXA Mはカメラヘッドとボディの分離が特徴だ

InterBEE2012_nacinc-03.jpg

ALEXA Plus 4:3は、4:3のセンサーを持っているのが特徴だ

InterBEE2012_nacinc-04.jpg

ALEXA Studioは、光学ビューファインダーとミラーシャッターを搭載しているのが特徴だ

注目のレンズ

国内初披露のARRI/ZEISSマスターアナモフィックレンズも展示されていた。ブース中央では実際に光学系が入っているマスターアナモフィックレンズのプロトタイプを装着したALEXA Studioのライブ映像も公開されてた。このほかにもアンジェニューの新型OptimoやOptimo DPといった各種ズームレンズが展示されていた。それにサーボユニットを搭載したモデルも展示されていた。

InterBEE2012_nacinc-05.jpg

国内初披露となるツァイスの新製品「マスターアナモフィックレンズ」も展示されていた

InterBEE2012_nacinc-06.jpg

シネマスコープ撮影用のアナモフィックレンズのプロトタイプ

InterBEE2012_nacinc-07.jpg

アナモフィックレンズのプロトタイプを実際に使ったライブ映像も公開されてた

InterBEE2012_nacinc-08.jpg

アンジェニューのOptimo DPにサーボユニットを搭載した様子

ARRIスポットライト Lシリーズ&Mシリーズ

ライト関係の新製品ではARRI LEDフレネルスポットライト「Lシリーズ」が展示されていた。200Wの消費電力でハロゲンで1kW相当の光ができたり、RGBの発光素子をそれぞれ独立して制御することによってあらゆる色を作ることができるのが特徴だ。また、国内初披露なのが新型リフレクタ搭載のデイライトパーススポットライトの「Mシリーズ」が展示されていた。フレネル光学系とパー光学系のどちらの利点も融合しているのが特徴だ。

InterBEE2012_nacinc-09.jpg

ARRI LEDフレネルスポットライト「Lシリーズ」。色温度可変機能によって一日の移り変わりや季節の移り変わりを再現できるのが特徴だ

InterBEE2012_nacinc-10.jpg

Mシリーズは拡散用のレンズを入れなくて済むので、非常に光の減衰がない。強い光がそのまま出せてやわらかい光になるのが特徴だ

Hi-Motion II

新製品ではないが中継用3板式HDハイスピードカメラ “Hi-Motion II”も展示されていた。撮影速度は1080選択時で最高1000コマ/秒までいけるというのが特徴だ。ロンドンオリンピックでも採用されたという実績の通り、現在3板式の中継用のハイスピードカメラとしては世界唯一の仕様だろう。

InterBEE2012_nacinc-11.jpg

ロンドンオリンピックでも採用された放送用フルHDウルトラスローモーションカメラ「Hi-Motionシリーズ」