昨年の10月に日本ビクター、ケンウッド、J&Kカーエレクトロニクスの3社が合併しJVCケンウッドになった。出展製品も従来からのビデオカメラなどAV機器だけでなく、無線関係のシステムも出展されるようになった。とはいえ、連絡用のトランシーバーといった有り物の流用ではなく、放送事業用4FSKデジタル連絡無線機やデジタル連絡無線タリー伝送システム、ワンセグ型エリア放送システムなど放送機器に特化したシステムなど放送業務に直接関係した製品だ。今回同社が出品した主なビデオ機器は、先に発売になって話題になった4KメモリーカードカメラレコーダーGY-HMQ10や来月発売予定のビデオカメラGY-HM650、業務用マルチフォーマットモニター、業務用ブルーレイディスク&HDDレコーダーSR-HD2500などだ。
HDメモリーカードカメラレコーダーGY-HM650
業務用HDメモリーカードカメラレコーダーGY-HM650。2基のSDHC/SDXCメモリカードスロットを搭載しており、交互に交換することでシームレスな長時間連続記録が可能。記録はMPEG-2とAVCHDのデュアルHDコーデックに対応している。レンズはワイド端29mm の23倍ワイドズームレンズを搭載。ネットワーク接続によるHD/SD/Proxyファイルのネットワーク伝送も可能。
4KメモリーカードカメラレコーダーGY-HMQ10
4KメモリーカードカメラレコーダーGY-HMQ10。4K/60P記録・再生が可能で、HD画像を独立した4基のSDHCメモリーカードに収録する。出力もHDMI4系統を装備しており、対応モニターなどへ出力することができる。会場では、PFUの非圧縮映像伝送装置と組み合わせた4K伝送のシステムも紹介されていた。
放送・映像制作用モニターの各種ラインアップ
放送・映像制作用モニターの各種ラインアップを展示。ロケ現場などでの画像確認用として便利なコンパクト8.2V型から、高画質17V型、大型55V型など
DT-V9L5。視野角が広く、カラーシフトが少ないIPSパネルを採用したほか、ウェーブフォームやオーディオレベルメーター、SDI信号に重畳されているVITCタイムコードのオーバーレイ表示が可能。電源は12Vバッテリー駆動ができる。
基地局IPネットワーク遠隔制御システム
基地局IPネットワーク遠隔制御システム。指令卓と遠方にある複数の基地型無線機をIPネットワーク経由で遠隔制御するシステムで、連絡無線集中管理システムとしてTBSテレビに導入された。また、次世代型の遠隔制御システムとして、二重系IPネットワークに対応したMAXシステムも展示していた。
参考出品のデジタル連絡無線位置情報システム。2014年までにデジタル方式の連絡無線装置にGPS情報送信機能が搭載可能になるため、これを利用することで、中継クルーの位置情報として受信し、地図上に表示するデジタル連絡無線位置情報システム。
参考出品のデジタル連絡無線タリー伝送システム。デジタル方式の連絡無線のデータ伝送機能を活用したタリー情報を、ゴルフ中継等で活躍するワイヤレスカメラに伝送するデジタル連絡無線タリー伝送システム。