時代とともに変化を感じたInter BEE 2021

Inter BEE 2021 出口調査インタビュー

Inter BEE 2021、2日目の今日はちょっと早めにPEONEWSブースで待機していたのだが、開場の10時前にロビーに出てみたら、なんと会場を待つ人の長蛇の列。

10時の開場を待つ来場者

これまでの経験では、業界人の朝は遅いので来場者が集まるのはお昼近くなってから、というのがセオリーだったが、もう業界が変わった、というかテレビ業界じゃない人が大半なんだ、という思いを新たにした。

さて、昨日はソニー、パナソニックのクラウドスイッチャーをご紹介したが、ワールドワイドでスイッチャーの大手Grass Valleyのブースでも、クラウドを使ったシステムが展示されていた。スイッチャーシステムというよりは、送出マスターシステムみたいな印象を受けた。入力、出力、スイッチャー、ミキサーなどがそれぞれアプリになっており、必要なモジュールを購入してクラウド上せ送出システムを組み上げるといった作り。

ブラウザ上で全ツールが動作する「AMPP(Agile Media Prosessing Platform)」

一方スイッチャーは、コントロールパネルは既存のスイッチャーのものがそのまま使える作りになっており、簡単な撮って出しから本格的なリモートプロダクションまでカバーするという。

アプリストアで必要な機能を個別購入

米国ではeスポーツやモータースポーツの現場ですでに稼働しており、日本はまだ稼働実績はないが、現在キー局他在阪各局が動作検証に入っているという。

もう1つ、写真がないと面白が伝わらないのが、NHKテクノロジーとオーディオテクニカが開発した、22.2chコンテンツ制作用のサラウンド収録マイク2種。

指向性マイクを8方向に向けた「Cardioid」
無指向性マイク8つをボディ内に埋め込んだ「Omni」

8方向に広がっている方は指向性マイク、魔法の壺みたいなボディに入っているのは無指向性マイクで、使い所が異なるという。8K放送向けに開発されたマイクだが、昨今はDolby Atmosの映像コンテンツも増えており、立体音響の環境音が必要な集音でも使えそうだ。

ただ、本当にチャンネル数だけマイクを用意する必要がどこまであるのかという疑問も残る。そこをまじめにやるのがやっぱりNHK、という気がしないでもない。


Day01 [Inter BEE 2021デイリーレポート]