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RAIDは、AFTER BEAT 2024の同社ブースで光伝送システムSIRIUSを展示した。
SIRIUSは、REDのカメラを軸に使うことを考慮した光伝送装置だ。PROTECHはかなり早い時期から光コンバージョンシステムを手掛けてきた光伝送装置のトップメーカーだが、現行のカメラアダプターはやや背の高さがあるデザインで発売されている。最近のカメラは小型化が進み、バッテリーはVマウントマイクロバッテリーが主流になりつつある。SIRIUSは、そんな小型化されたREDのサイズに合わせたデザインを特徴としている。
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対応カメラは、RED社製対応はもちろん、物理的にはVマウント対応のカメラであればどのカメラにも対応は可能としている。リモコン制御はREDをメインとして作られているが、ケーブルを変えることによってほかのカメラとの互換性は実現可能。あくまでもRED対応からスタートし、今後の展開としてはRED以外にも今後他カメラとのカップリングも予定している。
SIRIUSのシステム構成品には、新開発のリグと覗きビューファインダーをラインナップする。シネマカメラをブロードキャストで積極的に活用できるように、リグは担いだときに最適の高さになるように調整されている。また、15φのロットに対応し、レンズをサポートしたりする使い方も可能。ロットの部分の金具が外れる構造になっており、将来的にはカメラ機種ごとの対応を想定しているという。
![RAID、光伝送システム「SIRIUS」を展示。金額自体を抑えた上でシネマカメラをブロードキャストとして使用可能[AFTER BEAT 2024ブースレポート]説明写真](https://jp.static.pronews.com/pronewscore/wp-content/uploads/2024/05/240520_AfterBeat_RAID_03.jpg)
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気になるPOLARISとSIRIUSの違いについては、POLARISはフルスペックを特徴としている。4K伝送が可能で、外のアタッチメントでインカムを操作できたり、アイリスを直接触ることが可能。池上やソニーと限りなく近い使い方が可能なのが、POLARISの魅力だ。
一方、SIRIUSはHDを使うことを想定しており、金額自体を抑えた上でシネマカメラをブロードキャストとして使うことをメインに見据えている。国内のブロードキャストの場合、正直4Kはいらないという場合が多い。また、台数揃えたい場合やベースとの組み合わせでもPOLARISとSIRIUS相互に行ける。現場の需要に合わせて選択肢を増やせるというのも、SIRIUSの魅力といっていいだろう。
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