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昨今、ライティングに関しては大手メーカーから新興メーカーまで製品が出揃い、性能も横並びに近い状況になってきたように思われる。スタジオライトが全盛になりパネルライトが廃れたかと思っていたが最近では再びパネルライトが弱点を克服し復活してきた感もある。ただやはり特別な違いを生み出せるというとそこは難しい話になっているだろう。
そんな中でライト本体ではなく、アイディアを駆使し、今までなかった、あったら良いなとも思いもしない商品が生み出されていた。それがこのライトのパンとチルトを自在にコントロールできるこの製品だ。
今までライティングするときに、スチルでもムービーでも出力などはリモートでコントロールすることが当たり前になってそれで満足していたように思っていた。ただ、確かにライティングの状況を思い返してみると、ライトの当て方を変えるときというのは非常にストレスが掛かることに思いいたる。被写体を撮影する場合などには仕事とはいえ長時間にわたり立ったままで待たなければならなかったり、しかも角度を直すためにライトの近くに移動して角度を修正し撮影ポジションに戻ってみたら角度が思った状態になっていなかったなんてことは誰でも経験していることだと思う。
たとえアシスタントがいたとしても、そのアシスタントが的確に指示通りに調整できるなんてことはそうはない。だったら撮影ポイントから動くことなく、撮影者の意思通りにライトの角度を調整できる機構があれば良いはずだ。しかし、筆者はそこまで思うことはなかった。もうこれは致し方ない、モデルさんには平謝りでという感じで流していた。そんなストレスの原因がこの製品によって回避されるのだ。これはまさにアイデアの勝利。ライト本来の照らす以外は人力、そんな固定観念を大きく崩してくれる。とてつもない付加価値を生む。そんな製品なのだ。
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この製品のスペックなどを簡単に紹介していこう。耐荷重は6.5kgとかなりの重量のライトをコントロールすることができる。ライトを搭載するにはボーエンズマウントが備えられている必要がある。コントロールは優先のコントローラーとアプリケーションでコントロールすることもできる。バッテリーなどは備わっておらず、直接電源を投入する必要があるが、ライトの電源に間借りするとこもできたりするのも面白い。
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とはいえ今回は参考出展という形で、製品にするためには今少しの熟成が必要だということなので、今のうちにこんな機能があればなどと伝えておけば実装される可能性も無きにしもあらずだ。
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予想医価格はは200〜250ドルという感じらしいので、日本円にすると4万円位になるという。早く製品に仕立ててもらい試したいところだ。
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