Blackmagic Designの発表によると、Pocket Cinema Camera 6KおよびURSA Mini Pro 4.6K G2カメラBlackmagic Web Presenterなどが、新型コロナウイルス感染症チャリティ基金集めのために行われた、音楽と美容・ファッションを融合したバーチャルイベント「SHEIN Together」の配信に使用されたという。

同イベントは、SHEINアプリで独占的に160万人の視聴者に向けて配信され、ケイティ・ペリー、リル・ナズ・X、リタ・オラ、ドージャ・キャットによるパフォーマンスに加え、ヘイリー・ビーバー、マデリン・ペッチ、タイラー・キャメロンなどが出演し、イベントを盛り上げた。

SHEINは、企業から消費者へのファストファッションのインターネット通信販売を行うプラットフォームで、婦人服、紳士服、子供服、アクセサリー、靴、バッグなどを扱っている。SHEINは、2020年5月4日から11日までに、SHEIN TogetherチャリティTシャツの収益に10万ドルを上乗せして、世界保健機関の「WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金」に寄付した。同基金は、パンデミックの世界的な予防、検出、対応を目的としている。

ロスを拠点とするビデオ制作/コンテンツ制作会社であるStation 22のCEOのノア・クラーク氏は、この4時間にわたる配信イベントの制作を託された。E! Newsの「The Rundown」のホストであるエリン・リムとネットセレブのシーラ・オーが司会を務めた同配信には、音楽、美容、ファッションにおける一流タレントが名を連ねた。

クラーク氏:出演者すべてを遠隔でキャプチャ、配信、放送する必要があったので、エキサイティングな制作でしたが、クリエイティブな面と技術的な面でチャレンジが伴うことは当初から認識していました。使用機材に関する入念なリサーチと考察を重ねた結果、この配信を成功させるには、Blackmagic Designの製品を使用するのがベストな選択だという結論に至りました。

Station 22は、このバーチャルイベントの制作に、2台のPocket Cinema Camera 6Kと2台のURSA Mini Pro 4.6K G2、4台のBlackmagic Web Presenter、4台のMicro Converter、4台のVideo Assist 12G HDRモニター/レコーダー、2枚のDeckLink Duo 2キャプチャー・再生カード、1台のATEM Television Studio Pro 4KライブプロダクションスイッチャーSmart Videohub 12×12ルーターUltraStudio 4Kキャプチャー・再生機器を使用した。

放送前に、URSA Mini Pro 4.6K G2とPocket Cinema Camera 6Kのセットがそれぞれの司会者の自宅に配達されました。カメラは両方とも、優れた画質が得られ、信頼性が高く、簡単に使えるため、この配信の制作に適していました。万が一、カメラに問題が生じた際に簡単に電話で解決できる必要がありました。カメラのメニューシステムは非常に分かりやすく、使いやすいので、遠隔から簡単にセットアップできました。

これらのカメラはBlackmagic Web Presenterに接続され、Zoomを起動したラップトップに複数のアングルのフィードが送信された。また、別のアングルとしてウェブカメラが必要になった場合に備えて、司会者の個人のコンピューターでもZoomを起動して制作が行われた。

Station 22のスタジオでは、4台のラップトップそれぞれに1回線のZoomコールが固定され、各ラップトップにMicro Converter HDMI to SDIを接続し、2方向SDI分割出力を得た。このSDI分割出力の一つはVideo Assist 12G HDRに接続され、各ビデオソースのISO収録が行われた。

イベント終了後にハイライトをまとめたビデオを編集する必要があったので、これは非常に重要でした。複数のソースをProResなどの編集しやすいフォーマットでクリーンに同期できたので、見どころをまとめたビデオを数時間以内に仕上げられました。また、直接外付けSSDドライブに収録できることも大変気に入っています。これにより、長時間の収録が行え、記録的な速さで編集システムにダウンロードできました。

各Video Assist 12G HDRのSDI出力は、DeckLink Duo 2に送信され、4つのソースすべてがOBSにフィードされた。Micro Converters HDMI to SDIからの2つ目のSDI分割出力は、ATEM Television Studio Pro 4Kにフィードされ、全ソースのモニタリング、大型モニターでのプログラムフィードの確認、必要に応じて追加のスイッチングを実行するために使用された。

この制作で面白かった点は、遠隔から操作できるテレプロンプターが必要だったことです。司会者がセレブリティの紹介やコロナウイルスやイベントに関する情報などを読み上げるのに使用しました。これを行うために、別の部屋にスタッフを一人配置し、Blackmagic Web Presenterに接続したテレプロンプター操作用のコンピューターをコントロールしました。

Blackmagic Web PresenterはZoomに接続され、そこから司会者の自宅に設置したURSA Mini Pro 4.6K G2の前に置いたテレプロンプターに接続されました。このワークフローは極めてシームレスに機能し、司会者の映像と音声をリモートで確認でき、同時にリアルタイムでテレプロンプターをローカルで操作できました。

イベントは大成功を収めました。シンプルかつ信頼性の高いシステムを用いて制作したことが成功に繋がったと思います。Blackmagic Designの製品は、これらの面で大変優れています。性能と価格の観点でBlackmagic Designの製品を何年にもわたって愛用していますが、今回のイベントはBlackmagic Designの機器が信頼に値する製品だということを改めて証明しました。