イルコ氏が使っているあの映像伝送装置は何だ??
CP+2026で「PRONEWS SUMITT」ブースの配信を担当時に面白いステージプレゼンテーションに遭遇!
写真家でありYouTuberでもあるイルコ氏が映画「メリー・ポピンズ」のディック・ヴァン・ダイク扮する大道芸人のようなスタイルでYoloBoxProをプレゼンテーションしていたときのことだ。胸元には、DJI Osmo Action。その映像が、ワイヤレスでリアルタイムにプレビューへと飛ばされていく。
だが、次の瞬間、ある疑問が頭をよぎる。この小さなカメラ、どこから映像を飛ばしている?目に見えるのは、わずかなアンテナらしき存在だけ。肝心の映像伝送装置が、どこにも見当たらないのだ。
ワイヤレス映像伝送といえば、HDMI出力をトランスミッターに入力し、アンテナ付きの本体にバッテリーを装着して飛ばす。そんな従来の機材構成を思い浮かべる人が多いはずだ。
だからこそ、目の前の光景はどこか腑に落ちなかった。それらしい機器が、どこにも見当たらないのだ。
しかし、その違和感の正体はすぐに明らかになる。そこに使われていたのは、「Nextorage NMP-HC1」だった。
早速「Nextorage」から製品を取り寄せてみると「NMP-HC1」というUSB-Cタイプのものと「NMP-HH1」というHDMIタイプの2種類が届いた。今回はこの2つを紹介したい。
映像出力にHDMIではなくUSB-Cを使うという発想の転換!
「NMP-HC1」は送信機と受信機の2つのパーツからなるキットだが拍子抜けするほど小さい。送信機はただのアンテナのようだし受信機はケーブルにしか見えない。送信機はUSB-C端子の部分に「OUT」と刻印されている。バッテリーは内蔵されておらず「USB-C」から映像信号だけではなく動作に必要な電力も確保している。
これをUSB-CからのDisplayPort Alternate Mode対応のカメラやDisplayPort Alternate Mode対応のパソコンに繋げばそのままフルHDの映像が伝送される。受信機の方はHDMI端子に「IN」という刻印がありUSB-A端子に「電源」のマークが刻印されている。
HDMI側をスイッチャーのHDMI入力端子に入れてUSB-AをモバイルバッテリーやUSB電源タップに挿す。送信機と受信機の電源が入ると数秒でネゴシエーションされ映像伝送がはじまる。何の操作もアプリもいらない。本体にはボタン類はなくペアリングをやり直す時のピンの穴がついているだけ。説明書も不要だ。
パソコンのスライド映像をスイッチャーに送るのにも便利!
「NMP-HH1」は送信機がHDMI入力タイプのキット。バッテリーは内蔵してないのでUSB-Aからの電源供給が必要となる。カメラのHDMIから映像伝送するというよりHDMI端子とUSB-A端子のあるノートパソコンからパワーポイントなどのスライド映像を転送するのに使うのが便利そうだ。実際にノートパソコンに接続してみると写真のような不思議な配線となる。
ちょっと頭が悪そうな感じが面白い。伝送距離は仕様書によると見通しで10m。使っている無線は802.11nの5GHz帯なので利用は室内限定となる。遅延は100msから300msとあるが使ってみた感じだと150ms程度におさまってる感じ。パワーポイントならまったく問題ないしカメラ映像の場合も話者の口元アップでなければ問題ない。イルコ氏は主観の超広角カメラにこのキットを使っていたが非常に上手い機材セレクトだと感じた。
充電がいらない機材なのでバックアップとして持っておいても便利!
このキットの面白さはバッテリーの充電などのメンテナンスが一切必要ないこと。送信機もUSB-CタイプのDisplayPort Alternate Mode対応カメラに挿せばいいだけ。受信機もUSB-Aの電源供給さえできればいい。メインで使わなくても機材ポーチにこのセットを忍ばせておけば「ちょっと追加でカメラを増やしたい」「パソコンを増やしたい」などの現場の思いつき拡張に最小限の手間で対応できる。
複数キットを保有するときは現場での混乱を避けるために送信機と受信機には同じ色のシールを貼っておくなどの工夫をしておきたい。こうしたシールが製品に最初から添付されていると複数台買っておこうとユーザーに思わせて良いのではないだろうか?
自分のスタジオでもちょっと商品を見せたいなどのニーズに対応するための遊撃カメラをDisplayPort Alternate Mode対応のアクションカメラにしてこのキットを使ってみるつもり。小さな機材から無限のアイデアが生まれそうだ。