仏デジタルポストプロダクション業界の最大手Éclair Laboratoires(Éclair)では、大規模フィルムレストレーションスタジオの中核コンテンツサーバとして、加MaxT Systems社製の高性能ネットワークストレージ「Sledgehammer HD!O」を3式導入し、クラッシック映画アーカイブのレストレーション作業で使用している。Éclairでは、世界有数の映画アーカイブを保有しているGaumount Film Company(Gaumont)の秘蔵映画作品のレストレーションを行っている。

Sledgehammerシステムは4月初旬に設置され、現在”Un Taxi pour Tobrouk”(地獄の決死隊)、 “Les Yeux Sans Visage”(顔のない眼)、 “Les Tontons Flingueurs”(ハジキを持ったおじさんたち/劇場未公開)といった、クラッシック映画アーカイブのレストレーション作業で使われている。

マルチビデオI/O、高速2k HSDL転送、10Gbイーサネットワーク接続による共有ストレージ、メディア管理ソフトウェアMAXmediaによるコンテンツのプレビュー・編集など、Sledgehammerの高性能機能をフルに活用し、年内に70本以上のGaumont所蔵クラシック映画作品のレストレーションを完成する予定だという。

Éclair側の説明によると、共有ストレージ中心に完全なデジタルシネマワークフローを構築することを目標に、ネットワーク需要のピーク時にもHD 4:4:4のリアルタイムI/Oが可能で、既存のスキャナ、カラーグレーディングシステム、レストレーションツールをサポートできる安定した高速NASシステムを探していたという。

Éclairに設置されたSledgehammerには、Arriscan及びNorthlightフィルムスキャナ、Spiritテレシネ、daVinci Revivalカラーグレーディング・レストレーションシステム、Autodesk Flameビジュアルエフェクト合成システムが接続されている。その他にも、Digital Vision ASC3、MTIシステム、3式のÉclair自社製カラーグレーディングシステムColorusなど、複数のフィルムレストレーション用ワークステーションが、Sledgehammerに保存されたコンテンツへ直接アクセスし、ダートやスクラッチの自動除去やイメージ補強操作を行なっている。