株式会社トムス・エンタテインメントと、台湾のアニメ制作スタジオ小紅帽國際動畫有限公司(R. Animation Co., Ltd.)は、プロダクション業務の連携に加え、技術・ノウハウの共有を行い、高クオリティなアニメ制作体制の構築を目指し、業務提携を開始したことを発表した。
背景と目的
日本のアニメ市場規模は、海外での人気や配信プラットフォームの一般化などを背景に拡大し、年間に制作されるアニメのタイトル数も300作品超と高水準を維持しているという。
一方、国内のアニメ制作現場は、少子高齢化に伴うベテランクリエイターの高齢化や、新人クリエイターの不足などにより制作ラインがひっ迫し、クリエイターの育成・確保に加え、国内外のスタジオと強固なパートナーシップを構築し、安定した制作体制の構築が必要な環境である。
R. Animationは、2018年11月に設立された台湾スタジオで、これまでも、複数の日本アニメ制作に携わる、技術力には定評があるスタジオだという。人材教育にも力を入れており、美術大学生をインターンで受け入れて教育するだけでなく、入社後にも一定期間を設けて育成した人材をアニメーターとしている。
そしてこの度、トムス・エンタテインメントとR. Animationは、プロダクション業務の連携、技術・ノウハウの共有等を通じて、高クオリティなアニメを持続的に提供し続けられる制作体制の構築を目指し、業務提携を開始した。トムス・エンタテインメントは、アニメ制作業務を安定的に供給し、R. Animationは、さらなる高スキル人材の育成に取り組むとしている。
今後は、技術交流や人材交流・育成等、連携範囲の拡大も視野に取り組んでいく方針だ。
トムス・エンタテインメントは、今後も「アニメSDGsの実現」をビジョンに掲げ、持続可能なアニメ産業の未来を目指し、日本アニメ産業を取り巻くさまざまな課題の解決に取り組んでいくという。
株式会社トムス・エンタテインメント執行役員 制作本部副本部長の竹村逸平氏は、次のようにコメントしている。
竹村氏:小紅帽動畫の黃教信代表は、クリエイター育成を真剣に考え、安心して働ける環境を整えながら高クオリティの作画提供を目指しています。その姿勢は、私たちの目標とする「アニメSDGs」の理念と同じ方向性であり、本業務提携によって取り組みを加速させられるものと確信しております。
どんなに時代が進もうとも、クリエイターの活躍なくして素晴らしい作品は生まれません。協業による実績と信頼感をしっかりと積み上げ、皆様により感動していただけるアニメーション映像を、数多くお届けできればと考えております。
小紅帽國際動畫有限公司 負責人の黃教信氏は次のようにコメントしている。
黃氏:当社は創業以来、「安定した制作体制の構築」と「人材育成」を、同等に重要な経営テーマとして位置づけてまいりました。アニメーション制作は個々の技量だけで完結するものではなく、長期的に蓄積され、継続的に機能するチーム型の産業であると考えております。
今回の取り組みを通じて、制作フロー、技術的な知見、そしてコミュニケーションの在り方について、より深い意見交換ができることを期待しております。今後も、共に作品のクオリティ向上と制作環境の改善に取り組み、より長期的な視点から、アニメーション産業の健全な発展に貢献していければ幸いです。