海外市場調査 フロスト&サリバンによると、アジア地域のブロードバンド利用者数は昨年から17.3%ほど増えて1億8200万人に及ぶという結果が発表された。これは年内の記録数の発表で、449億USドルの収益になるという。

モバイル系ブロードバンドの成長も並行して増大しているにも関わらず、固定ラインから接続するブロードバンドも増大傾向をたどると予測しているのは、フロスト&サリバンのアナリストのAdeel Najam氏。Najam氏はまた、テレコミュニケーションもxDSLという基礎的な技術でありながらも利用者数は増えていくだろうと予測している。

報告書によると、来年までには、多様の各国行政支援のプロジェクトのサービスが開始されるため、ブローバンド接続者数は2億人以上になり、また2010年内には2億1200万人を超える数になると予測されている。さらに、2009年から2014年の5年間には、合成年間成長率が14.1%で2014年末には利用者数が3億4200万人になる予測。

各国世帯へのブロードバンドの浸透においては、2008年の18%から37.2%へ成長するという。2014年までの収益は690億USドルと予測されている。これらはアジア地域14各国の統計である。Web2.0、ソシアルネットワークス、ファイル共有サービス、オンラインゲームといったソフト面のサービス拡張だけでなく、PCやe-Inkの低価格化が拍車をかけるといわれている。

Najam氏は、モバイル系ブロードバンドの市場と固定ラインから接続するブロードバンド市場は競合するのではなく、共存していくものだとみなしている。モバイル系と固定系では帯域幅に差がある。利用者の年齢層の広がりやマルチプレイサービスの登場によって、ワイヤレスとワイヤ-ライン経由のサービスの見直しが施されるだろうと予測している。