日本SGI株式会社(東京都渋谷区)は2月8日に、協和テクノロジィズ株式会社と協業した、大規模サーバシステムやデータセンター等に利用されている鉛蓄電池の再利用を促進できる、バッテリー再生サービスを開始すると発表した。

同社は、数多くの大学、研究機関や自動車会社をはじめとする製造業、通信・放送業界へ高性能サーバを納入してきた。今回の再利用サービスは、顧客が直面していたUPSの鉛蓄電池に関連する導入、交換費用の増大と廃棄処分の問題に応えるために開始されたという。

このバッテリー再生サービスは、UPS(無停電電源装置)に使用されている鉛蓄電池が対象となる。共和テクノロジィズの特許取得技術により、内部極板へのダメージを最小限に抑えながら、鉛蓄電池に高周波パルス処理をして高効率で劣化を除去するというもの。これにより、通常ならば2年~5年で特別管理産業廃棄物として廃棄処理されてしまう鉛蓄電池を、新品に比べて2分の1から3分の1のコストでバッテリーを再利用できる。また、交換バッテリー製造に伴うCO2排出を1Ahあたり375分の1まで大幅に削減できる利点がある。

日本SGIはこのサービスを通して、有害産業廃棄物の減少、製造過程に発生するCO2排出抑制、資源消費量の低減に貢献していくとする。既存の顧客を中心にバッテリー再生の可否判定、ユーザー条件に合わせた交換時期提案、必要蓄電池量の見直しなど、HPC(High PerformanceComputing)事業で蓄積された経験やノウハウを活かした最適な電源環境のコンサルティングと最適なサービスおよびアフターケアを提供していく。