ソニー株式会社(東京都港区)は、4K映像から低ビットレートのプロキシ映像まで多様な映像フォーマットの素材を高速にトランスコード(フォーマット変換)できるマルチフォーマットトランスコードステーション「MPE-T1000」と、トランスコード機能に加えて最大4台のVTRから同時に映像素材を取り込むインジェスト機能を備えたマルチフォーマットインジェストステーション「MPE-L1000」を発売する。発売予定時期は2010年度第2四半期を予定しており、メーカー希望小売価格は「MPE-T1000」が税別280万円、「MPE-L1000」が税別340万円。

「MPE-T1000」と「MPE-L1000」は、各種AVファイルフォーマットを高速に取り込み、高画質のまま加工・変換を行い、多様に出力できる高速処理プロセッサー。「MPE-L1000」では、HD-SDI入出力を各4系統備え、最大4台のVTRからリアルタイムに同時インジェストすると共に、複数のファイルフォーマットを生成することが可能。トランスコードやインジェストを行う際には、映像のエラー自動検出機能により、作業を効率化できるという。

また、トランスコードを高速化する別売りオプション製品として、マルチコアプロセッシングボード「BKMP-AB100」を同時期に発売予定。「BKMP-AB100」は Cell/B.E.を2個搭載し、「MPE-T1000」と「MPE-L1000」に追加搭載できる専用追加ボード。「MPE-T1000」は標準で4個、「MPE-L1000」は標準で5個の Cell/B.E.を搭載しているが、本ボードを「MPE-T1000」に最大で5枚、「MPE-L1000」に最大で3枚追加搭載することでトランスコードの高速化が行える。本ボードの価格は1枚につき税別80万円。

同社ではこのマルチフォーマットトランスコード/インジェストステーション群を「ELLCAMI(エルカミ)」シリーズとして発売する。2010年4月12日(月)から15日(木)までの4日間ラスベガスで開催されるNAB 2010において出展を予定している。