アイベックステクノロジー株式会社（IBEX）は、11月17日より幕張メッセで開催される｢InterBEE2010｣にて、CATV自主放送に特化したエンコーダ「MC-1000」および超低遅延コーデック装置「HLD-3000」を一般初公開する（ブース番号：5612）。

自治体の地域情報、行政情報、防災情報の放送では、静止画が多いためフレームレートを減らしても視聴者には違和感がないという。IBEXはこの点に着目し、フレームレートを抑えることにより低レート化を実現、「MC-1000」として製品化した。MC-1000は、SD放送では約500Kbps（2fps時）、HD放送では約1.2Mbps（2fps時）からの運用が可能で、音声は、モノラル／ステレオ／二カ国語に対応する。CATVデジタル移行時、狭帯域でも自主放送チャンネル数を確保が可能である。

また、「HLD-3000」は、H.264のHD映像を10msecという超低遅延で圧縮・伸張する。スポーツ中継や生放送でのスムーズな掛け合いの他、リモート遠隔カメラ操作で遅延の許されない情報カメラや、2011年のアナログ停波後の「送り返しモニタ」など、様々な用途での活用が期待される。

送り返し用モニタでは、放送局からの「送り返し」画像をHLD-3000Eでエンコードし、IP網を経由して中継先のHLD-3000Dでデコードすることで数Mbps程度での運用が可能となり、専用線網を必要とせず、安価で利便性の高いインフラを実現できるという（上図参照）。IBEXでは、両製品の発売を2011年度に予定している。