株式会社ITTOCANは、デジタルサイネージにインタラクティブな映像表現を可能とする、独自開発のインタラクティブ映像センシング/描画エンジン「REACT」の提供を開始した。

 

「REACT」は、カメラなど映像入力装置からの画像をリアルタイムに解析し、人物の不規則な動きやアウトラインを抽出することで、インタラクティブなグラフィックス表示を可能にするリアルタイムの描画エンジン。デジタルサイネージシステム「SCALA」をプラットフォームにして、空間演出のために設置されるマルチ画面、街頭ビジョンや公共施設などの電子広告モニタなど、さまざまなロケーションのモニタレイアウトに合わせて、その場所の環境や人の動線などを考慮した、都度変化するインタラクティブな映像で空間を演出できるとしている。

ロケーションに合わせて表示モニタをレイアウトし、複数のカメラと再生用PCをネットワークに接続するだけで設置環境にマッチしたシステムを構築することができ、カメラ画像から解析した人物などの動きに反応したグラフィックスは、アンビエントなグラフィックエレメントやデジタルフォト、企業ロゴや製品のイメージなど、デジタル素材ファイルを差し替えるだけで簡単に行え、空間を演出するためのビデオインスタレーションや広告デジタルサインなど、幅広い用途に柔軟に対応できるという。

またITTOCANは現在、株式会社エフエム東京SCALA株式会社と3社で、福岡ユビキタス特区で行われているマルチメディア放送実験において、放送波を使ったデジタルサイネージ向けの配信実験を行っているという。SCALAシステムが持つIPマルチキャスト配信テクノロジーをIPDC(インターネット・プロトコル・データキャスト)と組み合わせることで、放送波を使ったデジタルサイネージコンテンツの配信をSCALAシステムの持つコンテンツ配信/管理と表現力豊かなコンテンツ表示機能を損なうことなく実現できることを、実証するもの。