アメリカとカナダでオンラインDVDレンタルおよび映像ストリーミング配信によるVODサービスを展開しているNetflix社は、年内にも南米とカリブ地域合わせて43カ国でサービスを開始する計画をしているという。米国とカナダでのサービス加入者数は現在2300万人以上にもなる。今回サービス拡大を予定されている国は、西インド諸島東端の島バルバドスからブラジルまで及ぶ。
Netflix社は、米国でサービスを始めた当初は、オンラインでDVDレンタルを予約して郵送にてDVDを受け取る形式だった。この郵送によるDVDレンタルは今でも米国内のみ続けて行われており、2010年からサービスが開始されたカナダでは、ストリーミング配信のみとなっている。ただVODサービスの場合、Netflixが提供する全てのコンテンツがストリーミング配信されることは、国をまたがっての複雑なコンテンツ著作権とライセンス契約の問題で困難だ。
今回、サービスが始まる国では、マルチスクリーンにてサービスを受けられ、また多国語(英語、スペイン語、ポルトガル語)で視聴できる設定も追加されるという。Netflixのサービスは米国では月7.99ドル、カナダでは月7.68カナダドルだが、南米でのサービス価格は明らかにされていない。米バークレイズ・キャピタル証券の報告書によると、Netflixの海外における加入者は2012年までに300万人になると予測している。また、Negflix社は海外へサービス拡充するために2011年内は7000万ドル近い損失をすると伝えている。
Netflix社はアルゼンチン、ブラジル、メキシコを重要市場と置いて計画を進めているという。南米市場に着手して2年以内にプラスの利益になることを目指す。