パナソニック株式会社は、中国・北京国際展覧センターで8月24日(水)~27日(土)まで開催されている中国国際放送機器展「BIRTV2011」にて、新型ライブスイッチャー「AV-HS410」を出展した。2011年冬の発売予定で、価格は未定。

AV-HS410は標準でHD/SDマルチフォーマット信号に対応。入力端子は標準でSDI(HD/SD)8系統とDVI-Dを1系統を装備。出力端子は標準でHD/SD-SDIを5系統、DVI-Dを1系統装備している。オプションボード用スロットは2基装備しており、入力ボード用に使用した場合は最大13系統の入力信号に、出力ボードに使用した場合は最大10系統の出力に拡張できる。AUX BUSは4系統、AUX1にはMIXトランジション機能を装備している。

エフェクトは標準ワイプ、ミックス、カットに加えて、縮小、スライドなどのDVEトランジションが可能。クロマキーではPrimatteアルゴリズムをリアルタイムで実現し、高精度な合成技術をライブスイッチャーで実現できる。

ユーザーインターフェイスも強化されており、WVGA(800×480ピクセル)の7型カラーLCDモニター上で、設定メニューや入出力映像、WFM表示、マルチビュー表示が行える。マルチビューディスプレイは、4・5・6・9・10・16分割から選択でき、時計表示・オーディオレベルメーター・4:3マーカー表示が可能だ。Aバス/Bバス、各列に12個(SHIFT拡張機能で最大22個)のクロスポイントボタンなど、ダイレクトに各機能の操作を可能にするシンプルなパネルレイアウトで、迅速なライブ送出が行える。

また、別売りのオプションボード「AV-HS04M7D」を装着することで、3Dモード時に標準4系統、最大5系統の3Dカメラなどからのステレオ3D映像スイッチングに対応できるようになる本体無償バージョンアップを2012年春に予定している。3DモードでもPrimatteクロマキー合成にも対応するほか、上位機種のAV-HS450で搭載していた3Dリグ映像の補正機能や、3D映像信号のステータスモニター表示機能など、本格的な3D映像制作に対応する。

編集部註:10/27に3Dスイッチング機能対応の開発中止が発表されました。3D映像のスイッチング用途には従来機種のAV-HS450N(オプションの3D SDI出力ボードAV-HS04MD7の装着が必要)での対応となります。同社によると、発売中止の理由は「スイッチャー本体部分の性能品質の向上のため、商品設計の一部を改良いたします。あわせて商品機能の見直しを行い、開発リソースを集中するために、本製品への3Dスイッチング機能については開発を中止させていただきます」としています。

なお、AW-HS410は同社が提供するSDKにより、サードパーティーやSI事業者が自由にプラグインソフトウエアを開発して、本機に新たな機能を追加できるようになる予定としている。