米モバイル市場調査会社Flurryは1月30日、昨年の年末シーズン商戦で発売開始されたアマゾンの電子書籍端末「Kindle Fire(キンドル・ファイア)」がAndroid系タブレット市場シェアでトップになったことを公式ブログで明らかにした。

Kindle Fire

Samsug Galaxyタブレットの35.6%シェアを越して35.7%だったという。Stifel Nicolas社のアナリストジョーダン・ロハン氏はキンドル・ファイアの2011年末までの販売台数予測を500万台から600万台に上げている。」なお、同時期のアップル社iPadの売上台数は1543万台であった。

ロハン氏はそれに伴い、アマゾン社の2012年の売上予測を、前回の予測から23億ドルほど増加して672億ドルとした。Furryでは、アクティブユーザー数としては、市場へ先に出回ったGalaxyのほうがキンドル・ファイアよりも少なくても2倍はあるだろうとも伝えている。ただ、アプリのダウンロード数では、キンドル・ファイアのほうが2.5倍という記録が出ている。

キンドル・ファイアが競合に比べて低価格で市場に登場したことから、ウォール・ストリートの投資家の間では、アマゾンがハードウェア価格で市場戦略を図っているように思いがちだが、「ハードウェア価格はソフトウェアとの逆相関であることを見落としている」という。コストの観点では、商品を配送無料で提供するよりもキンドル・デバイスからダウンロードしてもらったほうが貢献する。

ブログでは、投稿したピーター・ファラゴ氏が「キンドル・デバイスの戦略は、ハードウェア価格のディスカウントといったことよりも、大きな取引が隠れていると信じている」とコメントを述べている。

(山下香欧)