米国の一般家庭は、一週間のうち平均33時間をテレビ番組の視聴に費やしている。米ニールセンの新しい調査書によると、米国でブロードバンド・インターネット接続サービスだけが目的でケーブルおよび衛星放送サービスに加入している世帯数が著しく成長していることが判った。

反面、ケーブルテレビサービスのみという加入者数は減っている。インターネット経由でテレビを視聴している加入者の数が大きく伸びていることは明らかだ。加入者がケーブルや衛星放送サービスを止めて、インターネット上のテレビ放送サービスへ切り替える、所謂「コード・スワッパーズ、ケーブルカット」族になるかというのは判断できないが、インターネット接続サービスの加入者の増加は、クロスプラットフォーム・テレビ市場のどのセグメントよりも早く成長している、とニールセンは説明している。

と、いえどもインターネットTVのみという一般家庭の比率はまだ低く、テレビ保有世帯全体の4.5%に留まっている。しかし成長率は昨年から1年で22.8%であったという(2010年の第三四半期から2011年の同時期の比較)。インターネットでTVを観ている世帯の平均観賞時間は、お茶の間でテレビを観ている世帯の1/10と圧倒的に短い。それでも、ストリーミングビデオを観賞する時間の比較では、後者がストリーミングビデオを観る時間の倍の11.2分であった。

(山下香欧)